すとろべりー王国の残酷なお姫様2

御伽37 ページ8

るぅとside



僕は執事さんと別れたあと女王陛下の部屋に向かった。



その空間だけ誰一人として立ち入らない様子はとても哀愁漂うものだった。




厨房の人から貰ったフルーツを抱えて扉をノックした。




声をかけても返事はない。




仕方が無いので無礼を承知で部屋に入った。




る「失礼します」





中に入れば綺麗に掃除された部屋。



そして大きなベッドにうなされる女王様



哀れだなと思ったのが正直な感想だった。




フルーツをテーブルに置いて女王様に近寄った。




汗をかきつらそうな表情をする女王様は本当にただの子供に見えた。









正直いって僕は女王様が嫌いだ。






国が廃れたのは元国王陛下、彼女のお父上のせいだから。




だけどこの人のことが最近よく分からない。




悪い人を罰して被害者を労る。城下町の人に気をかけ自らの足で出向く。




きっと1人になりたいと言ったのは移さないための口実だ。



熱が出た時1人になりたいと思う人はきっと居ない。




それは僕がよく知っている。




辛い時、それが病気の時は尚更。1人というのは














寂しいものだから。











る「嘘が下手で、強がりとか」









モテませんよなんて言う言葉は飲み込んだ。









暑そうな額に自分の冷えた手を当てた。




気持ちよさそうにする女王様を見て何やってんだ僕なんて思いながら手を引こうとした。





けどそれはある手によって阻止された。






ここには女王様と僕しかいないからそんなの誰だか分かりきったことだった。






『おかぁ...さま』




女王様は僕の手を弱い力で握った。






そして悲しそうなその声に情が湧いてしまった。


















る「バカバカしい...」

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