人間買いました。2

〜56〜（コメ返1人） ページ15

でも、お母さんがみんなの面倒を真面目に見てくれていたわけではなかった。









もちろんすぐ病む体質になったし、すぐ暴れるようにもなった。








俺らを叩くことだって珍しくはなくて。









そんなこんなが続いて、お母さんは耐えきれなくなった。









働くことすらしたく無くなったお母さんはお金のために容姿の珍しい俺らをまとめて闇オークションに売り飛ばした。








これがきっかけで何度も何度も闇オークションを転々とする羽目になったんだけど...。








一回目の闇オークションではちょうど同じ時期に売り飛ばされた子がいたらしくそれがジェルくんだった。









そして俺の弟だった。









お父さんに引き取られた弟というのはジェルくんで、久しぶりの再会なはずなのに再開場所が闇オークション会場で自分たちが商品だと思うと喜べるはずもなかった...。









━━━━━━━━━━━━━━━




つまり目の前にいる人は俺らを売り飛ばした最初の人物で、俺とジェルくんのお母さんで、みんなの義母。









そりゃ会いたくもないわけで...。









母｢なーくんなの？ジェルも...。それにみんなも｣









懐かしいと言いたげな顔。








大きくなったねと言いたげな顔。







どれもこれも心が痛かった。







母｢ねぇ。少し話さない？｣









そういったお母さんを俺は心のどこかで許したかったんだと思う。









みんなが警戒している中俺は酷く緩みきっていた。









しかしそれがアダとなった。









イカついお兄さん達が俺らを囲む。









さ｢なっ、危ない！｣









さとみくんの叫びと共に口元が覆われる。









そのまま意識を失ってしまった。









あーあ。まただ。









俺たちは愛されない。誰からも...。愛されたのはこの珍しい容姿だけ...。









そんなもの要らなかったのに...。けっきょくはないものねだり。









る｢もう捨てられたくないのに...。｣









本当にそう思うよ。









勝手に産んどいて捨てるのはないよねw






・









・









・









だったら生まれてきたくなんてなかった。

━━━━━━━━━━━━━━━
強がりネコ さん！

すーぐ危ない目にさせたがるw悪い癖だわ...。あ！ありがとうございます！w結局甘いやーつw

〜57〜→←〜55〜（コメ返1人）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す