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19 あざとさ ページ20
『…つまり私が一星くんに、あーんをしろと…」
一星「はい、先輩」
…まあ、今日ぐらいはいいか
『はい、あーん』
一星「…ﾊﾟｸｯ」
『どう？美味しい？』
一星「はい、とっても美味しいです、先輩」
ありがとうございます、と申し訳なさそうに、だけど、どこか嬉しそうに言う一星くん。
モグモグと懸命に口を動かす姿に笑いが漏れる。
一星「先輩、もっかい」
『…一回だけじゃダメなの？』
一星「一回はダメです、僕のこと嫌なんですか？」
目を潤ませてこちらを見上げてくる一星くんは、子犬のようでかわいらしい。思わず『うっ！』と声が出る。
『い、嫌じゃないよ。わ、わかったよ、あーん』
一星くんはパアアッと顔を輝かせる。
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