女子の集団 ページ34
「野坂さん！ちょっと確認したいことがあるんですけど...」
「あぁ、今行くよ」
「葉音さん。ちょっと練習付き合ってくれませんか？」
「いいけど、俺のシュート練習にも付き合ってくれよ、充」
「わかってますって」
戦術に関しての話や、個人の練習に取り組むみんな。
そんな彼らを、私はマネージャーの仕事をやりながら眺めていた。
真剣に取り組んでいるなってことは、見ればすぐにわかる。
だって、表情が違うんだもの。
熱心にボールを蹴る姿や、お互いに意見を言い合って分析を進める姿。
普段の男子たちとわちゃわちゃしている彼らじゃなくて、
真剣に、でもどこか楽しそうに、懸命にサッカーをやっている。
そんな彼らを見て、私は少し羨ましくなった。
ひとつのことに対して一生懸命になることって、
すごくいいことだよね。
そう思いながら彼らを眺めていると、
「あ、見て見て！サッカー部が練習してるよ！」
観客席の方から、そんな声が聞こえた。
その声が聞こえたのか、みんなはぴしりと固まる。
「あ、野坂先輩だ。野坂せんぱ〜い！！」
うわぁ。
ちらりと野坂先輩の方に目をやると、彼はものすごく嫌そうな表情をしていた。
「ねぇ、充くんと光くんもいるよ！」
「ほんとだ！やっぱりかっこいい〜！」
どうやら集団みたい。
黄色い声を上げる女子の集団に、みんなは心底不愉快そうだ。
ここはマネージャーとして、少し言わないとダメなのかな。
よし。
『あの、すみません』
私はベンチから観客席まで行くと、女子たちに声をかけた。
「は？あんた誰？」
第一声がこれだったから、少し怯んだ。
だけど、ここはちゃんと言わなきゃ。
『みんな練習してるので、邪魔するのはちょっと...』
そう言って恐る恐る彼女たちを見ると、
「あんたに関係ないじゃん」
「ってか、なんで女子がサッカー部にいるわけ？野坂先輩や充くん、光くんたちに近づくためのつもりなの？」
「うっわ〜！最低じゃん！」
彼女たちの言葉のナイフが、次々と私の心に突き刺さる。
そんなわけじゃないのに...。
やっぱり間違いだったのかな。
なにも言い返せなくなって、私は思わず俯いた。
「対して可愛くもないくせに、野坂先輩たちが振り向いてくれるわけないじゃん」
「そうだよ、バカじゃないの？」
彼女たちはそう言って、ケラケラと可笑しそうに笑い出す。
が、その時だった。
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Flow(プロフ) - コメント欄の下の方に荒ぶる受験終わりがいる(語彙力) お久しぶりですにゃんたまファシルさん。 しばらく読んでなかったんですが、めっちゃ増えてて驚きました(*^^*) これからも頑張ってください(私が誰かは察して下さいな) (2020年7月11日 9時) (
レス) id: d234e6b38d (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - 杳覇さん» ぎゃーっ！え、もう嬉しすぎます！まじでホントにありがとうございます(語彙力)更新頑張らせてもらいますっ！ (2020年6月20日 20時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初コメ失礼します！他にない状況設定、主人公ちゃんの無理のない性格、魅力的なオリキャラとどれをとっても文句のない、めっちゃ面白い作品ですね！！一星兄弟や野坂くん達も良い味出しててキュンときました！お体に気をつけて、更新頑張って下さいね！！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - りら。さん» ありがとうございます！いやいや、あなたの作品もいいと思いますよ！誰も見ないならこの私が見ます((( (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - あかりさん» 大体な野坂くんもいいですよね (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
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