301 明日人への違和感 ページ49
『アフロディさんが来たことで、チーム全体が引き締まったね』
光「そうですね。FWのみなさんも、少しは気合いが入ったように思えます」
監督は満足そうに高笑いした、その時だった。
『あれ？明日人』
少し落ち込んでいる様子の明日人が、こちらに戻ってきた。
明日人「遅くなりました」
そう言って頭を下げる明日人に、監督は軽く答える。
剛陣「どこ行ってたんだよ！罰として、トイレ掃除係はお前な！」
真っ先に剛陣さんが明日人に駆け寄り、肩に手を置いていった。
だけど、明日人は表情が暗いままで、何も言わない。
それを心配したのか、氷浦くんが駆け寄る。
氷浦「どうした？明日人。顔色が悪いみたいだけど……」
明日人「え？ううん、なんでもないよ……ははは」
力なく笑った明日人を見て、私は違和感を覚えた。
『明日人……』
私はなにがあったのか聞きたかったが、今はそっとしておくことにした。
ヒロト「くそ……っ」
フィールドでは、ミニゲームに敗れたヒロトくんが悔しそうに地面を蹴っていた。
アフロディ「落胆することはないさ、ヒロトくん」
ヒロト「あ？」
アフロディ「オリンポスに神はたくさんいる。勝利する神もいれば、敗北する神もね。君はたまたま後者だったってことだよ」
その言葉に、ヒロトくんの表情が一気にイラついたものに変わったのがわかる。
アフロディ「さて、約束どおり、僕の言うことを聞いてもらおうか」
ヒロト「ああ、なんでも言えよ」
ふてくされたような態度をとるヒロトくんに、アフロディさんは手を差し出して言った。
アフロディ「ヒロトくん、一緒に遊園地に付き合ってほしい」
その一言を聞いて、ヒロトくんは一瞬固まった。
『遊園地……？』
近くにいた私と光くんも、首をかしげる。
ヒロト「はあっ！？どういう流れだよ！」
アフロディ「それからゴーレムくん、君もね」
岩戸「ゴス？」
驚いているヒロトくんを尻目に、アフロディさんは岩戸くんにも声をかけた。
案の定、岩戸くんは目を瞬かせてきょとんとしている。
二人の「えええ！？」という驚きの声が、フィールドに響きわたった。
その日の夜。
夕食を食べ終えた私は、宿舎のロビーでくつろいでいた。すると、
「如月さん」
突然名前を呼ばれ、声がした方を見る。
『アフロディさん、なんですか？』
声の主は、アフロディさんだった。
アフロディさんはニコリと笑うと、こちらに向かって歩いてくる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫川ふぶき - 円堂死なないで(泣）青鬼ゲームをだんだん見たら円堂が青鬼に手で死んだので悲しかったです！円堂が死んだなんて嘘だよね？何で円堂を死なないといけないのねぇ教えてお願い！ずっと夜まで朝で泣いていましたけど、泣いたら駄目だと思っていました！けど結局泣きました (2020年4月25日 0時) (
レス) id: 3c4b53ac36 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 青鬼ゲームや君は私の一等星が更新されないのは悲しいけど、体調の方が大事ですからね！！早く治してください！お大事に！ (2019年10月29日 21時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
りん - 風邪しっかり治してくださいね！ (2019年10月29日 18時) (レス) id: 8b75577298 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - みなさん» ですよね……！( ≧∀≦)ノ (2019年10月16日 21時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - あぁ･･･光くんかわいい← (2019年10月16日 19時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
