希代のエゴイスト様 (ページ8)

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時刻は12時を過ぎて喫茶店を出た2人が次へ向かうのはゲームセンター。

普段行かないからこの機に行こうだの言うAに押し負かされて来た。

AはUFOキャッチャーをプレイしており、その様子をポケットに両手を突っ込みながら見ている冴。

「おい、日本のUFOキャッチャーは意地悪なのか？

どう考えてもこのアームがクソ弱すぎるんだが。」

『サッカー以外興味ねぇから分からん。』

「超絶サッカーバカに聞くんじゃなかった。」

取り出し口から桜餅デザインのした可愛げのあるぬいぐるみを取り出したAは小脇にそれを挟み出す。

むぎゅう...と落とさないように力強く挟むのを冴は何も言わずそのぬいぐるみの虚無感を見ていた。

「プリクラって奴流行ってるらしいな、撮りに行くぞ。」

『は？』

さっきからずっと冴を振り回すAはプリクラが沢山置かれたエリアへと足を速く進み出したので眉を少し顰めた冴は仕方なく流されるようにAに着いていく。

プリ機に百円玉を入れて選択画面に表示されるボタンを次々と器用にも押しては済ましてからブース内に入り込む。

その後と言えば冴は最後の1枚以外は全部腕を組みながらカメラ目線で睨むような表情をしていたが、加工後の顔は大いに目を丸くさせられていたので別世界線の糸師冴が爆誕していた。

Aはポーズを一通りやっていたが全て無表情。
ハイライトの入っていない瞳は加工後でもハイライトが入っていなかったので冴からは '' 変わんねぇじゃん '' と言われる仕舞いだった。