黒薔薇が咲く監獄にて。II

23. 〃 ページ37

いや…その動きを潔が警戒してる……！そうか！潔は千切りんを使ってこっちの判断を遅らせることで＿＿＿＿…


今まで一歩足りなかった凛の '' 動き出し(オフ･ザ･ボール)に喰らいついてる！！！






『戦(ヤ)り合うのは初めてだな、蜂楽』


『うんにゃ！お手柔らかプリーズ♪』




俺のドリブルVS.＿＿＿＿千切りんの速さ勝負！





右へ抜けようと隙を突いたはずが千切は反射神経が良く、直ぐに塞がれた。少しかわしたぐらいのドリブルは千切のスピードで追い付かれて終わるがオチ。


はんじゃあ…寄ってらっしゃい見てらっしゃい！



足の甲にボールを乗せてはゆらゞと揺れ動く催眠術のような振り幅で千切の目を欺く。






どっち、か



な♪






千切は油断したのか蜂楽の方は半身抜ける事が出来たのだ。次の動きへ移行しようとすれば、先程凛についていた潔が此方へ向かってきていたのではないか！

嵌められた。



(riby:潔･千切:ふたり)の間、左！ギリ抜ける！！





『＿＿＿＿今だ。








喰え、馬狼。』






『ゴチ』





自分を餌にして本命である馬狼がボールを奪う道を作ったのだ。その馬狼は猛進し続け、蜂楽が持っていたボールを奪っていく。






｢お遊戯(お遊び)はここまでだヨ、大人しくお座りしてろ猫ちゃん。｣




『どけ、生意気野郎。』



弾蹴偽走!!

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