。M体質 ページ3
「ただいま。」
と、帰ってきた一松。
もう一度ちゃぶ台に突っ伏した。
鼻血出たけどまぁいいや。
やっぱ無理。
こんな鈍感な奴、振り向かせる自信ない。
「…面倒な奴が居るし…」
挙句の果て、面倒な奴認識ですよ。
目から塩辛い水が出てきたけど、鼻血と混ざって何がなんだか、もう全く分からない。
「うわっ…A、自分で片付けしろよな。」
チョロ松に言われるけど、後三時間はこの体勢で居るから皆ちゃぶ台使えないよ。
へっ。どーだ。
他人に自分家のちゃぶ台を使われてる気分は。
「早く退いて欲しい。」
「無理なお願いだ。
他人の鼻血で汚れたちゃぶ台使いたいのか君は。」
使いたい訳ないでしょ!!
と怒る人が居るが、別にいい。
勝手に叫んどけ。
「……煩いやつ居んだったら、もう一回路地裏行ってくる。」
待ってよ!
と言ったのに、行ってしまった……
「はぁ……
一松の何処がそんなに良いわけ?」
「あ、それ僕も気になる。」
「えー。
今みたいに、哀れな奴って感じに蔑む目とか、
たまに殴りかかってくるとこ。
蹴られるのも良いね。
そしてゲス顔は最高。あとは……」
「もういいわ!何それ!
一松のSなとこにしか興味ないのかよ!」
「いや、自然に笑ったとこも……好き…だけど。」
「何そのついで感!
普通は笑った顔が好きとか言うだろ“普通は!”」
何故普通を二回も言ったんだ。
普通を強調するな。
私が普通じゃないみたいだろ。
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年1月29日 16時