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翔「うわぁぁ！りょ、涼太…！」
照「無理無理無理！まじでこっち来んな！」
涼「…！阿部、目黒。こいつら…。」
亮「矢っ張りそう思う？…照、翔太に康二も。…こいつらは多分、亡霊なんかじゃない。」
蓮「狐狸の類っすかね…。ほんの一寸だけど、妖力を感じる。」
蓮はそう言うと、次々と姿を現す落武者の幻影を睨みつける。いつの間にかかなりの数になっていた落武者たちは、腰につけた鞘から刀身を引き出すと、ぐらりと揺れて六人の方へ一斉に駆け出した。
亮「っ！照とめめと康二、そっちお願い！」
涼「ほら、翔太行くよ。」
翔「っ言われなくても！」
蓮「康二、援護頼んだ。俺と照くんで突っ込むから。」
康「…分かった。二人共気ぃ付けてな。」
照「…『妖変化・鬼』」
大太刀を閃かせた照と細身な刀を抜いた蓮が地面を蹴る。少し下がって静かに目を閉じた康二も、小さく呟いて姿を変えた。激しく斬り結ぶ二人の後ろ姿を見ながら、二人の死角に迫る銀光を凍てつかせる。一見すれば隙だらけだが、康二に迫る凶刃は尽く斬り伏せられていた。
康「…にしても、数多すぎひん…？！あぁもう…『銀吹雪・時雨』！」
印を結んだ手を前に伸ばして叫ぶと、大粒の雪が落武者たちを薙ぎ倒す。其れを見逃さず、しかし、未だに十幾人残ったまま。大太刀を振って血を落とした照も、忌々しい、と言わんばかりに舌打ちをした。
数米離れたところから焔と水の柱が立ち上っているのを見る辺り、向こうで交戦中の三人も余裕はなさそうやな、と逸らしていた目線を真っ直ぐに戻した康二の紅い目に。
不安定な姿勢で、血を撒き散らしながら銀色を翳して向かってくる不気味な姿が映る。
目を離したのはほんの数秒なのに、と唇を噛んだ康二が止めようと印を結ぶが、もう其処まで銀の刃は迫っていて。間に合わない、と康二の目が見開かれる。その時、やけに遅く見えるその姿と自分の間に、黒い着流しがふわりと舞った。
蓮「康二に手ぇ出させてたまっかよっ…！」
康「っめ、め…！」
一刀のもとに斬り伏せられた骸が、ぐしゃりと地面に叩きつけられる。尻餅をついた康二を振り返った蓮の顔には返り血が飛んでいた。
蓮「っ…康二、怪我してない？」
康「あ…うん、大丈夫やで。」
蓮「そう、なら良かっ…た…っ」
微笑を浮かべていた紅い目がゆっくり閉じると、長身がぐらりと傾ぐ。力を失った体を受け止めた康二は、腹に当てた手が赤黒く染まっていくのを見て、悲痛な叫び声を上げた。
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莉月(プロフ) - 優さん» こちらこそリクエストありがとうございました！楽しんでいただけていたら幸いです。これからもよろしくお願いします！ (2021年1月27日 7時) (
レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - お話書いて頂きありがとうございました！これからもお話楽しみにしています！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - リクエストはここで締め切らせていただきます！リクエストしていただいた皆様、ありがとうございました！お話になるまで、少々お待ちください。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - さのちゃんさん» 最後の一枠なので大丈夫ですよー！リクエストありがとうございます。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
さのちゃん(プロフ) - まだリクエスト大丈夫でしょうか？橙くんが怪我して敵に捕まって黒くんがすごく怒るお話を読みたいです。よろしくお願いします！ (2021年1月5日 21時) (レス) id: f84afddcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年5月30日 12時
