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亮「…嘘、今のって…」
暫く固まっていた空気が、亮平の溢した言葉で漸くゆっくりと動き出す。
照「…ラウールが、妖を、隠世に還した…？」
佐「えぇぇぇえ？！な、何で？！」
翔「いやいやいや、おかしいだろ…！」
涼「…式神童子は、妖の浄化もできるのか…」
蓮「でも、目は紅くなかったけど。其れに、前はラウール共々襲われてたし。」
康「…でも、確かに妖気は変やった。何時もはラウールの妖気、あんま感じへんのに…」
辰「ラウール、ほんとに何者なの…っ？」
あどけない笑顔を浮かべたまま小首をかしげるラウールは、辰哉に駆け寄って無邪気に「たつや兄ぃ、帰ろ！」と笑いかける。亮平が、変化を解いてすたっ、と着地すると、あ、と声を上げた。
亮「そう言えば天狗、子供達は返してくれる、っていってたけど…何処に居るんだろ？」
涼「確かに、場所の事は何一つ言ってなかったよな…」
康「…まさか、この山ん中から探しださないといけない、とかそういうやつなん…？」
佐「えぇ〜俺もう結構体力使っちゃったんだけど〜！」
照「まず場所が分かんないんじゃ探しようが無ェだろ。」
辰「…天狗様の、祠…？」
まるで独り言の様に小さく呟いた其の言葉に、妖達が揃って辰哉の方に振り返る。目を少し伏せて考えていた様子の辰哉は、ゆっくりと目を開けて、今度ははっきりと言葉を紡いだ。
辰「…此所の山の、獣道進んだ先に、ちっちゃいけど天狗様の祠があるんだよ。多分長い間誰も立ち入って無いけど…でも、いるとしたら其処だと思う。」
照「祠…まぁ可能性は高いか。」
亮「そんなとこあったっけ…でも、取り敢えず行ってみる？」
辰「分かった。俺も暫く行ってないから道不安だけど…こっち。」
先頭を切って歩き出した辰哉の後に連れだって、妖達も歩きだす。天狗の妖気はもうすっかり霧散していて、ほわりとした澄んだ空気が森を包んでいる。ラウールの手を繋いでいた照は、半歩前を歩いている辰哉に何ともなく話しかけた。
照「…そういえばさ、ふっかは何で薬屋なんてやってんの？ずっと訊きそびれてたんだけど。」
其の言葉に、びくり、と辰哉の肩が小さく震える。少し不審そうに目を細めた照が顔を覗きこむと、咄嗟に目をそらして暫く目を泳がせると、小さな声で言い訳のように呟いた。
辰「あ〜…昔、一寸色々あって。」
照「…ふーん。」
明らかに怪しい其の様子に好奇心は擽られるが、隠すなら聞かなくても良いか、と照は前を向き直した。
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莉月(プロフ) - 優さん» こちらこそリクエストありがとうございました！楽しんでいただけていたら幸いです。これからもよろしくお願いします！ (2021年1月27日 7時) (
レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - お話書いて頂きありがとうございました！これからもお話楽しみにしています！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - リクエストはここで締め切らせていただきます！リクエストしていただいた皆様、ありがとうございました！お話になるまで、少々お待ちください。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - さのちゃんさん» 最後の一枠なので大丈夫ですよー！リクエストありがとうございます。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d1f373beb4 (このIDを非表示/違反報告)
さのちゃん(プロフ) - まだリクエスト大丈夫でしょうか？橙くんが怪我して敵に捕まって黒くんがすごく怒るお話を読みたいです。よろしくお願いします！ (2021年1月5日 21時) (レス) id: f84afddcf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年5月30日 12時
