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15話 カキツバタ ページ17

…でも、割り切ることに限界を感じた
もう、できないんだ…もう、終わってもいいかぁ
ビルの最上階ここなら終わることできるよね…?
もう、矛盾が抱えなくてもいいよね
進む気もなければ、終わる気もない
けど、限界だった…もう無理
…私はなんの躊躇いなく空中に両足を預けた

??「危ないなぁ。Aちゃん?」

『コンさん…』

cn「ねぇ、約束覚えてる?」

『…忘れてました。食べてくれるんでしたっけ?』

cn「…とりあえず、引き上げるね。」

ひょいと持ち上げられた。ビルの屋上に逆戻り。

cn「にしても、ここにいるってことは終わりたいんでしょ?
終わりたいなら食べてあげるよ!」

『…それって、痛い?』

cn「…ん〜?多分かなり痛いよ。でも、いいよね!」

『…え』

cn「え、じゃないよぉー。終わりたいんでしょ?
終わりたいならそれなりの痛みも大事でしょ?」

『…やだ。』

こんさんの手には、断ち切りバサミがあった。
それは凶器のように輝く。

cn「は?やだじゃないんだけど…?だっていったよね?
約束したよね?破るつもり?」

『…いや、怖い。やだ、こっち来ないで…!』

cn「ふざけないでよ?約束でしょう。俺は楽しさ教えること
できなかったしぃ。終わりたいっていったんだから…
いや、行動で示したんだから今更、何も無いでしょ?」

『…やだ、やだ、やだ。』

捨てたいと思ってたのに、どうして?
涙が止まらない。なんで?私は終わりたい。
違う。
違うんだ 私は…? 私は…

『ごめん、ごめんなさい。』

cn「…本望でしょ?本望なんじゃないの?」

違う、そうか…私は、まだ"生きたい"んだ。

『い、いや、嫌です…私は、まだ生きたいです。
ふざけたことしてごめんなさい…』

cn「…やっぱ、俺に似てるんだね…?
いいよ!今回だけ。今回に限り許してあげる!」

cn「二度と、度胸ないのにやるんじゃないよ?」

この言葉で何故か…酷く安堵した。そっか…私、まだ
終わりたくなかったんだ。
コンさんは、その事にきずかせてくれたんだ…。
私のことをわかってたから、ワザと

『はい…。はい。ありがとう、ありがとうございますっ。
コンタミ先輩。』

cn「…終わろうとしたのは、苦しかったからでしょ?」

『はい。』

cn「そういうことはね?口に出さなきゃ分からないんだよ。
俺らは人なんだから。」

『…コンタミ先輩、たすけて』

cn「その、SOSが、欲しかった。」

この後、コンタミ先輩から頭を撫でられ、
子供みたいに泣いたのだった。

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みりん生姜 - こんな所に神作が落ちてる…昇天しないと…(使命感)無理せず更新頑張って下さいね!応援してます! (2021年11月12日 21時) (レス) id: 5e45ecb9ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆる | 作成日時:2021年11月12日 18時

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