日常32 ページ32
罰ゲームで甘味を買いに行った中原先輩を待つ中、突然部室の扉が開かれた。
「すみません！
綾辻教師は此処にいらっしゃりませんか！？」
『え、あゝ、辻村教師』
そこに居たのは今期、教育実習生としてこの高校に来た辻村教師だった。
「綾辻教師ならいらして居りませんが」
「そうですか…、それは失礼しました」
教師はそう云って部室を出て行くと「あゝ、もうあの人は…！」とブツブツ云っているのが聴こえた気がした。
『何かあったのかな？』
さあな、芥川君はそう云うと読んでいた本を閉じた。
「さて、A。
今回の依頼での事、どう生徒会に報告するつもりだ？」
『あゝ…それなんですけどね…本当にどうしようかなと』
だってね、“彼方”であった事をそのまま話すとすると絶対に病院に行くことを勧められるに違いない。
『まぁ、そう云う事なので有耶無耶にしておいちゃおうかな〜って』
「…まぁ、それは僕も否定せぬ」
その時、部室の扉がノックされた。
『はーい、お入りくださーい』
「失礼する」
『どうぞ……て、綾辻教師？』
「これは…教師、何用で此方に」
「あゝ…色々あってな、暫く此処で辻村君から匿ってくれ」
『教師、色々あったって云ってもどうせ辻村教師に書類仕事を全部押し付けたんでしょう？』
「嗚呼、その通りだが？」
綾辻教師は冷徹な目で此方を見据える。
背筋が凍りそう…
『教師凄いですよね、教育実習生にすら厭わないその精神』
「……無慈悲」
『まぁ気持ちは判らなくもないですよ？
辻村女史は色々と子供っぽいところがありますし、後思ってる事全部顔に出るし』
「A、それは云い過ぎなのではないか？」
「全くもってその通りだ。彼女は扱いやす過ぎる」
(貴方が其処を肯定するのか…)
その時、再び部室の扉を誰かが開いた。
「甘味買ってきてやったぞ！…って、おいおい、何でアンタが居やがる」
「あゝ、中原か」
『先輩お帰りなさいです。
さぁ私に甘味を提供して下さい！』
「あ、嗚呼…。
そういえば、例の教育実習生がアンタを探し回ってたぞ？」
「知っている、だから俺は今此処で匿ってもらっている。
彼女は単純だからな、一度探した場所には居ないと決めつけて違う場所を探し続けているだろう」
(((鬼だこの人/この教師/コイツ)))
その後、二時間経った後に綾辻教師は辻村教師によって回収された。
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ユーリ(プロフ) - 雑草で悪かったな！さん» 初コメ有難うございます！ええ、裏話をしてしまいますと芥川君はよく依頼として梶井先生の実験（爆発）の後片付けをしています笑。更新頑張らせて頂きます！ (2019年5月2日 8時) (
レス) id: 3df6ae9d19 (このIDを非表示/違反報告)
雑草で悪かったな！ - 一言で表すなら「しゅき」面白いです！梶井先生の所為？お陰？で爆発ならしていらっしゃる...。あれ？口説いてるのって..まさか、さて。面白いです！最新頑張ってください！ (2019年5月2日 0時) (レス) id: 12fda47f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作者ホームページ：設定しないでください
作成日時：2018年9月17日 15時
