お昼ご飯 ページ5
「…」
目の前でガツガツとカレーを食べる男を見ながらなんでこんなことになったんだと思いながらメロンジュースを飲む。
ファミレスでいいかと聞いてきた彼におとなしくついていき彼はカレーを頼み俺はパフェとメロンジュースを頼んでいた。
いやなんで初対面の男とご飯を一緒しなければいけないんだ、しかも俺の奢りで。家を出たときは外で食べるつもりじゃなかったのに
「ん、なあお前って何歳?」
ゴクンと膨らんだ頬の中にあったものを飲み込み俺に尋ねてくる男。
「19歳です。そういうあなたは同じぐらいの年齢みたいですけど昼間から何してたんですか。」
「俺か?俺はな、ギャンブラーだ。」
ニヤリとし、そう言ってのけた彼はドヤ顔でこっちを見てくる。
ギャンブラーってちゃんとした職についてないってことだよな、なんでこんなドヤ顔してるんだコイツ
「一歳下か、中学生くらいかと思ってた。」
「は?誰がどう見たら中学生だと思うんですか、てかあんた中学生に奢らせようとしてたんですか。」
失礼なことを言ってくる男にジトッとした目をむける。
「はは、わりい、そんな怒った顔すんなって。」
笑いながら謝る彼に不満を募らせながらパフェを食す。
どうやら彼はもう食べ終えたようで俺が食べ終えるのを待っているようだ。
「さくらんぼ苦手なのか?」
俺が一番上にあるさくらんぼを避けて食べているのをみてそう聞いてくる彼。
「そうですけど、好き嫌いくらいあってもいいでしょ。」
「食べないなんてもったいない、俺がかわりに食べてやるよ。」
「あっ…ちょっと。」
真っ赤なさくらんぼを摘み口に放り込む。
初対面の人間が食べていたものをためらいもなく口に入れた彼に正直引いていた。というか初対面の人間に距離を詰められることに抵抗がある俺は関わりたくないタイプの人間に絡まれている現状を嘆いていた。
ご飯を食べ終えて店をでるとまたなーと手を振り彼と別れた。
正直また初対面の人に奢らせるような人と会おうとは思はないけど。
想定より遅くスーパーマーケットにたどり着き、ビーフシチューに必要なものを買い揃える。じゃがいもと玉ねぎは家にあるな、なんて考えながら次々と買い物カゴに入れて行く。
家に帰りやっぱり一人で外になんて行くもんじゃないなと思う。
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リエル(プロフ) - 終わり…!?終わりになってる!? (2018年12月27日 23時) (レス) id: 4f0744403a (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 主は弟くんも触れられないのかな…?一郎くんとの差別に傷付いている主くんがいてもおもしろいと思います。他キャラの出会いも楽しみにしてます。続き待ってます。 (2018年11月5日 2時) (レス) id: f0ec619330 (このIDを非表示/違反報告)
瑠威神(プロフ) - 一兄!!カッコよすぎる。。更新待ってます! (2018年10月19日 19時) (レス) id: a94da70a54 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイムオーバー(プロフ) - すごい私の誕生日も7月26日に (2018年8月21日 19時) (レス) id: e40dfd6764 (このIDを非表示/違反報告)
粟之助 - めちゃめちゃすきです………………… (2018年8月16日 9時) (レス) id: bc9f12e237 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2018年8月2日 16時