一輪のアスフォデルを３ (ページ33)

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ビクトール・クラムはドラゴンの目が腫れるように呪文をかけた。

しかし、そのせいでドラゴンが暴れ、卵を半分踏みつぶしてしまった。

フラー・デラクールはドラゴンを眠らせる呪文をかけた。

しかし、そのせいでドラゴンの鼻息から出た炎がスカートに燃え移ってしまった。

セドリック・ディゴリーは岩を犬に変え、ドラゴンの注意を自分から逸らしていた。

しかし、最後の最後でドラゴンがセドリックの存在に気付いてしまった。

残るは＿＿＿

ロディアーナ「あぁやだ。私心臓が止まりそう！」

ロディアーナは右にいるセブルス、そして左にいるムーディの腕を力強く握っていた。

ロディアーナ「今までのドラゴンは良かったわ。ドラゴンらしかったもの。でも、でもハリーの相手がよりによってハンガリー・ホーンテールだなんて...」

セブルス「尻尾に棘が生えただけじゃないのか？」

ロディアーナ「何を言っているの！？私がまだ闇払いの時、密入者に会って危うくあれと同じ種類のドラゴンに殺されかけたんだからね！」

そしてついに、ハリーの入場。

ロディアーナのセブルスを握る手が一層強まった。

歓声もまた、一層大きくなった。

ハンガリー・ホーンテールが逃げ回るハリーに炎を吹く。

ハリーは間一髪、岩の陰に隠れた。

ドラコ「あんな奴、子豚みたいにこんがり焼かれればいいんだ」

スリザリン生徒たちがハリーに「腰抜け」と叫ぶ。

ムーディ「ポッターなら大丈夫だ」

セブルス「...と言いますと？」

ムーディ「奴は他と違う作戦を立てている」

セブルス「...？」

ムーディ「スネイプ、あ奴はクィディッチが得意だったろう？」

セブルス「...だが...」

ムーディ「なら簡単なことだ」

ロディアーナ、セブルスがはっとした。

ロディアーナ「ま、まさか...」

それと同時に、ハリーが叫んだ。

ハリー「アクシオ！ファイアボルト！！」