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よりによってこの2人かよ!っと私は頭を抱えたくなった。
だって、翼と黒木だよ!?
翼はまだいいとして、黒木がもし7番だったら恐ろしいっ!


私は恐る恐る、様子を伺うために翼に視線を向けた。
翼と若武は揉み合っていて、こっちの視線には気づいていないようだ。


目が合わなかったことにホッとし、私は黒木へと視線を向けた。
すると、視線に気づいたのか黒木も私の方を向く。


はっきりと目が合い、一瞬の間が空いたあと黒木は恐ろしいほどの笑みを浮かべた。
それはもう、黒笑という表現が合うほど。


……あ、これは黒木だ。
黒木が絶対7番だ、もうこれ確定ね。



「そういえば、7番って誰?もう1人歌うんだよね?」



小塚が思い出したように言うと、黒木が立ち上がった。



「ああ、7番俺」

「えっ、黒木なの?」



揉み合っていた翼が驚いたように一瞬動きを止めた。
それを見逃さなかった若武は、一気に翼に飛びかかった。


あーあ、2人して何やっているんだか…と呆れて見ていると、小塚がボソッと呟く。



「僕、黒木が歌っている様子なんて想像が出来ないんだけれど…」

「大丈夫、小塚。それ、私もだから」



そう言うと、私はもう一度黒木へと視線を向ける。
相変わらずの怖い笑みを浮かべている黒木…何と恐ろしい。



「若武、いい加減に美門から離れろ。早く歌え」



上杉に止められた若武は、仕方なさそうに立ち上がった。



「しょうがねえ、じゃあもう俺から歌うぞ!」



若武はしょうがないと言いながらも、歌が流れ始めるとノリノリで歌い始めた。
しかも何気に上手い。


ノリノリなところを見ると、口ではああだこうだ言いながらも、なんだかんだで歌いたかったらしい。
だったら、翼に襲い掛からなくても良かったのに。
(歌っているシーンは、歌が思いつかなかったので省略させていただきます←)


若武が終わると、恥ずかしいのか顔を真っ赤にした彩が歌った。
彩が歌っている最中に、何故か彩じゃないみんなの顔が赤かったのが、ちょっと面白かった。



「じゃあ、最後黒木だね」



翼がそう言うと、私の前にいた黒木が立ち上がる。
そして私の方を見ると、またあの黒い笑みを浮かべた。




「莉央、後で覚えといてね★」

「あ、はい…」

陽葵から→←。



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作者名:心愛 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yuna101/  
作成日時:2017年10月26日 18時

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