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私と翼が考えた悪戯はいたってシンプルだ。
使うのは、数種類の虫のおもちゃである。
え?何でその悪戯を選んだかって?
別にキレた若武に怒られるのが怖いからとかじゃないし。←
「ねえ莉央。簡単な悪戯を選んだのは、若武に怒られるのが怖いから?」
「う、うるさい翼。私の心を読むな」
最近のこういう虫系のおもちゃは、進化しているみたいだ。
パッと見は、本当に本物の虫にしか見えないほどリアルに作られている。
すごいな、現代の技術は。
一体どうやって作っているのか知りたい。
「よし翼。黒木たちにスマホで作戦を伝えて、若武を家から連れ出してもらって」
「了解」
若武は何をしているのかと思えば、彩に古典を教えてもらっていた。
うんうん唸って、必死に理解しようとしている。
レアな光景だ。滅多にない。
と、翼から連絡を受けた黒木が動いた。
「若武。莉央たちが何か食べたいっていうから、近くのコンビニまで行こうぜ」
黒木から誘いを受けた若武が、テキストから顔を上げた。
「コンビニ?いいぞ、行くか!」
あっさりと承諾した若武を連れて、黒木が出て行った。
と、翼がスマホから顔を上げてVサインをする。
「黒木から連絡、20分は稼げるからやるなら今のうちだ、だって」
「よし、やろう。上杉、あんたも手伝って」
「は?何をだよ?」
どうやら上杉は知らないようなので、事情を説明した。
「黒木が動いたわけはそういうことか」
「うん、そういうこと」
納得したらしい上杉は
「ま、いいぜ」
と、珍しく納得してくれた。
これで上杉からも協力を得られた。
小塚や彩、忍はそれぞれがやっていることに集中しているので、集中力を乱さないように気をつけて、私たちは作戦を実行した。
。→←悪戯大作戦ー若武編 (あかりさま リクエスト) 莉央side
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作者名:心愛 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yuna101/
作成日時:2017年10月26日 18時