KZ＊短編集

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お化け屋敷（あかりさまリクエスト）翼side ページ12

とある休日の日。

俺は探偵チームKZと莉央と一緒に、有名な遊園地に遊びに来ていた。

午前中はジェットコースターや、観覧車など様々なアトラクションに乗り、たくさん楽しんだ。

お昼休憩をとって、午後になると午後一番からジェットコースターに乗った。

若武はぎゃあぎゃあ騒いでうるさかったのが、今でも頭の中に焼き付いてる。

たくさん楽しんでそろそろ帰らないと電車に間に合わないっていう時間になってきたから、あと1つだけどこか回ろうってことになった。

どこにしようかと悩んでいた時に、莉央が

「行きたいところがあるの！」

って言い出したから、そこにやって来たんだけれど。

「おい莉央、お前バカかよ。何でよりによって最後に選んだのがこれなんだ」

若武の震えそうな声に、隣にいる小塚も引きつった表情を隠せないでいる。

「だって遊園地に来たら、これは絶対に外せないでしょ！」

莉央はキラキラと輝いた目で、その建物を見つめている。

「だからって俺たちまで行く必要あるのかよ…これ…」

上杉の言葉には、俺も深く共感せざるを得ない。

俺たちの目の前にあるのは、あの不気味な雰囲気が漂う、大きい洋館風の建物だった。

年数が経っているのか、それともそれらしく見せるための演出なのかは分からない。

けれど突風が吹けば崩れてしまうんじゃないか。
そう心配になるほどその建物はボロボロだった。

その建物の横には、これまた『お化け屋敷』と不気味な赤い文字で描かれた看板がある。

そう。

俺たちの前に立つ大きい建物は、遊園地の定番中の定番とも言われるお化け屋敷だった…