★第79話★ “武士の魂” ページ15
刻を同じくして...
ー慶応4年閏4月 会津 鶴ヶ城ー
負傷した土方の代わり新選組を率いていた斎藤は、鶴ヶ城で松平容保公に謁見していた。
松平:「よくぞ会津を見捨てず来てくれた...
礼を言うぞ。」
一:「もったいなきお言葉。」
松平:「...余は、この会津では決して後へは退かぬ。最後まで兵と共に戦い抜く。」
一:「我ら新選組も、力を尽くす所存にございます。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
島田:「ーー。ついては新選組に預けたい者達が居る。実戦を知らぬ若い者達を新選組傘下において貰いたい。」
?:「会津藩士、正木兵衛、以下三十名。容保公の命により、行動を共に致します。」
一:「正木君か...よろしく頼む。」
斉藤が“君付け”したのが気に入らなかったのか、正木はピクッとした。
正木:「...斎藤殿。その「君」というのはお止め頂きたい。武士の言葉遣いではない。
...それにその服装...」
正木は斎藤の今の服装...“洋装”を見て言い放つ。
正木:「武士たる者は甲冑で身を固めるべき。刀もなぜ右差しに...?貴公は“武士の魂”とも言える刀をどう考えておられるのだ?」
一:「......。」
正木:「我等会津に、武士の心を失った隊長の命を聞く者など1人もいない!!会津は会津藩士の手で守る!!」
と、強く言い放った。
島田:「正木君!!」
と、島田が前に出ようとした所を斎藤が抑えた。
一:「戦場では敵もこの服装をしている。
甲冑を身に付けていては敵の動きに対応出来ない。
そして、刀の事だが......
右差しであることで“武士の魂”を持っていないとは俺は思わない。」
と、斎藤は正木の目を見て言ったのだった。
194人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「沖田総司」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃお(プロフ) - 完結おめでとうございます!遅くなってすいません…… とても面白かったです!番外編で、夢主ちゃんが人質にされ、大怪我をおって総司が心配するというお話が見たいです!!シリアス大好き人間なので笑笑 よろしくお願いしますー! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 90cfe03e70 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - 総ちゃんさん» コメント、有難うございます!!この光のシリーズでは、番外編が既に作られています。もし、「こんなのがあったらなぁ」と言うのがございましたら、コメント欄にお願いします!! (2016年11月12日 16時) (レス) id: 85b919e22e (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 何度読み返しても感動しますね。番外編なんてあったら素敵(笑) (2016年11月12日 14時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - 志羽(しゆう)さん» こんばんは(*^▽^*)ノ初めまして!!そこまで言って下さりありがとう御座います!!いえいえ、私なんてまだまだ未熟者です。この占ツクには私よりも文才力に長けた人ばかりです。ですが、本当にありがとう御座いますm(*_ _)m (2016年10月7日 0時) (レス) id: 85b919e22e (このIDを非表示/違反報告)
志羽(しゆう)(プロフ) - すごくすごく感動しましたっっっ!!! 小説書くの凄く上手ですねっ!!! 私が今までで読んだ小説のなかで、一番上手で、一番おもしろくて、一番感動した小説でした!!!! (2016年10月6日 20時) (レス) id: 86837d8b51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:弓 桜 | 作者ホームページ:http://hakuoukiyumizakuraMakoto&shinsengumi
作成日時:2016年4月10日 2時