兄は、オレンジのひつじさん2

あれから ページ26

な「なんでそんな卑劣極まりないことができるんだろうね」


Aをひさしぶりに自分のベッドで寝かせてから、事の経緯を俺は全部メンバーに話した。


さ「犯人はどうなったんだよ」


ジ「もう捕まったらしいで」


罪もないAに知らない家に閉じ込めたり蹴ったり、突き飛ばしたり、ということをしたんだからそりゃあそうなるだろう。
俺的には、この手でもっと重い刑にしたいと思ったくらい。


る「でも、Aちゃんがとにかく無事でよかったです」


莉「ほんとにそれが救いだった……」


うん、Aはあんなひどい中でもよく生きていてくれた。


俺はもう一度Aの部屋に行った。
泣きはらした顔のまま、眠っているA。

視界がにじみ、俺の目から涙が出た。


ジ「A、ありがとう……」


涙ぐんだ声のまま、俺はAの髪を撫でた。



生きててくれて、ほんまにありがとう。

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