心の叫び声 ページ22
Aside
あれから私は結局、その警察の方に交番まで送られることになった。
今は、奥の部屋で若い警察の人といる。
警「君、お兄さんと暮らしてるようだね?」
「そ、そうです……」
警「お兄さん、君が心配で捜索願い出したんだよ」
もちろん嬉しいけど、どうしてお兄ちゃんは捜索願いまで出したんだろう。
「でも……。お兄ちゃん、あの時言った言葉……」
そう、私は……
『施設に戻ります』
そう言ったはずだ。
警「ん? どうしたの?」
「わ、私……」
私が施設育ちで、お兄ちゃんに引き取ってもらえたこと。
私が連れ去られた時に、施設に戻ると嘘ついたこと。
俯きながら、私はそのことをポツリポツリと話した。
警「そうだったんだ。お兄さん、君の心の叫び声を聞いてくれたんだね」
「お兄ちゃん……私を信じてくれたんだ……」
警「お兄さん、来てくれるよ」
久しぶりに、私は自然に笑えた気がした。
まるで、土砂降りの雨が止んで厚い雲の間から太陽が出てきたような思いだった。
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ゆめな(プロフ) - シュロさん» ありがとうございます!ジェルくん素敵な方ですもんね! (2022年7月13日 21時) (レス) id: b3b8a8904b (このIDを非表示/違反報告)
シュロ - とても素敵なお話でした。私もジェル君推しです。 (2022年7月12日 22時) (レス) @page28 id: 4ae74feae9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめな(プロフ) - suzutoさん» こちらこそ、このお話を見つけてくださり、ありがとうございました! (2021年9月24日 7時) (レス) id: b3b8a8904b (このIDを非表示/違反報告)
suzuto(プロフ) - 完結おめでとうございます!素敵な作品をありがとうございました!おもしろかったです! (2021年9月24日 6時) (レス) @page28 id: ddb8e2bb60 (このIDを非表示/違反報告)
白い化け狐 - こちらこそよろしくお願いします! (2021年8月30日 23時) (レス) id: 665b9a4be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめな | 作成日時:2021年8月29日 17時