【太宰治】黒 く 染 ま っ た 過 去 を 今 。【文スト】

少女ノ悪夢ノ噺 ページ2

貴方 side___________...
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貴《兄、さん___________兄さん___________！！！》
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首を締め付けられる様な、躰中を鈍器で殴られた様な、そんな感覚に襲われ、急いで躰を起こし、止まりかけていた呼吸を再開する。
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貴『ハァ、！ハァ、ｯツ、！！ハァ、ハァ、ハァ......』
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まただ。



否、今日もだ。
今日も、何時もと同じ夢を見て、何時も同じ起き方だ。
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______________________薬の量、多めにして貰ったんだけどなぁ......
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______________________きっと、あの日から、私は何も、変われてない。

どうしても、あの日の記憶が、頭の中に錆の様にこびり付いて離れない。
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ﾀﾞﾝｯ！！！！！！
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貴『...ｯどうしてだよっ...！！！！！！』

壁を握り締めた拳で思い切り殴った為、手が少し赤く腫れる。









と、其の時。
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ﾋﾟﾘﾘﾘ♪






ﾋﾟﾘﾘﾘ♪
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枕元から、私の携帯電話の着信音がして、気を取り戻す。
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...！ 中島さんからだ。


電話の主の名前を見て、速攻私は通話開始釦を押した。



ﾋﾟｯ


貴『お早う御座います。中島さん。』

敦《あ、Aちゃん！お早う。良かった、電話繋がっ
たみたいで》

貴『私も安心してます。其れで、御用件は？』

敦《あ、そうだった！御免ね。えっと、今日から一応
探偵社に体験入社何だけど、連絡ちゃんと付いてる
か心配になっちゃって...》

貴『御心配無く。たった今起きました。之からですが、
出社の準備を始めます。』

敦《そっか、なら良かった！探偵社は地図の建物の四階
だから、待ってるね！》

貴「朝早くから、何から何迄有難う御座います。では。」


ﾋﾟｯ


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そう。今日は私___________織田Aの、武装探偵社の体験入社の日だ。

特に宛もなくヨコハマ中を彷徨って居たのを、中島さん___________中島敦さんに拾って頂いた。


彼は話を聴くだけでは無く、行く宛ても無い私を此処まで面倒見てくれた。
期待に応えなければ。
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そんな気持ちで早急に準備を済ませ、部屋を出た。

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