糸師凛はマネの犬

わん9 ページ10

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『凛ちゃん流石……』




凛ちゃん達は順調に勝ち進んでるみたいで安心

…まあ凛ちゃんなら当たり前なんだけどね




『……さて』


凛ちゃんの所に行くだけなのに変に緊張してる、やばい





ちょっとだけドキドキしながら、凛ちゃん達の部屋へ向かうと、扉の向こうから凛ちゃんの声が聞こえた





「……───ったな！流石糸師だな」


「…………別に」









『───……あ』




凛ちゃん上手くやってるんだ、良かった






『……よかっ……た……？』





もしかして、凛ちゃんにはもう私、必要無い？




『……っそんなのやだ……っ』




これは、私の変な妄想だよね

……凛ちゃんにそうだよって……言って貰えないと私……







気付いたら、私は来た道を走って戻っていた





『……あれ、私……泣いてる……？』





「……あれ、A……？どうした？」


『……っちぎりん……』




出来たらこんな顔、見られたくなかった




『……見ないで……っ』


「……A……」





何かを察したのか、ちぎりんは私の背中を優しくポンっと叩き、通り過ぎて行った

それが、今の私には凄く有難かった







『もう……私要らないじゃん』




凛ちゃんは、顔がかっこよくてサッカーが出来て


私以外と一緒に居るなら、私必要無くなっちゃうのかも










静かな廊下に1人でしゃがみこんで





そんな事を考えてる私、すっごい惨め




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