糸師凛はマネの犬

わん3 ページ4

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「Aーっ！」




マネ仕事としてスポドリを作っていると、ふと名前が呼ばれた……何か嫌な予感




「……糸師」



それを聞いただけで察した



『……おけ』




理由を聞くと、皆での練習中にチームメイトに下手くそだと言い放ち、そのまま1人で練習しているとか

もう何やってんだか…あれは絶対拗ねてるな






『凛ちゃんどこだ……』


キョロキョロと見回すと、まとまっている皆とは違って、端の方でボールを蹴っている凛ちゃんを見付ける



「……A」




私を見付けると、ダッと走って寄ってきた
可愛い…じゃなくて





『…だめでしょ、凛ちゃん』


「……何がだよ…」




目を逸らすあたり、心当たりはあるんだろう






『気持ちを抑えるってことも、大事だよ』


「……」


『凛ちゃん、出来る？』



「……当たり前だ」



『よしよし、偉いね』






そう言ってよしよしをすると、気持ちよさそうに目を細めた


……犬だと思ってたけど猫でもいけるな






「……」


『……んえ…っ』





手を離そうとすると、離すな、とでも言うように腕を掴まれた

なんか…きゅん







『りーんちゃん』


「…んだよ」


『かわいーね』


「……違う」





『……かっこいいね』


「……ん」





ごめん凛ちゃん、やっぱり可愛い



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