或る女の怪忌憚【呪術廻戦】 (ページ45)

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『悟の家…に？』

「うん、僕の家。ていうかもう手続きは済んでるけど」

『え！手続き？！』

きょとんとした顔で言う悟に私は大きな声をあげた

「だってどこも行くところないでしょ？それなら僕の家しか無くない？」

『そ、そうだけどでも……』

落ちぶれた家の娘と御三家の跡取りが一緒に住むなんて五条家が黙っていないんじゃ……

「大丈夫！そこら辺は黙らせたから！」

私の考えを察してかキラーンとした笑顔で答えた

「それに仕事なら呪術師じゃなくても補助監督として働けばいいじゃん。勿論僕はAが働かなくても余裕で養っていけるよ？」

『養うって…悟の家にお世話になるって言ってもお金を貯めたら────』

「家を出るって言うの？」

その瞬間、椅子に座っていた悟がベッドに乗り込み私に詰め寄る

悟の纏う雰囲気が怪しいものに変わる

急に態度を変えた悟に冷や汗が出る

「言っとくけどお前を逃がすつもりなんて無いから言ったよね？もう逃さないって…」

そこまで聞いて私は目の前にいる男がどれだけ厄介な奴だったのかを思い出した

「やっと、俺の手元に来たんだ。もう二度と手放さないからこれからたーっぷり俺の愛をAに教えこんであげる♡」

そう言って悟は私の髪を一房とってキスをした

私を映すその蒼の瞳には情欲と支配欲が入り混じっていた

蟲神から解放されたその先で私はとんでもない蟲(男)に捕まってしまったようだ