或る女と苦労人の補助監督 ページ3
電話をかけて数分後
目の前に車が止まり私はそれに乗った
「お疲れ様です」
運転手にいる伊地知が労いの言葉をかけた
私は後部座席から運転席へ身を乗り出し、伊地知にあるものを手渡した
『これ返すね』
渡したのはスマートフォン
先程伊地知へかけたときに使用したものだ
けれどこれは私のものではなく伊地知のもの
伊地知に無理を言って借りたものだ
『ところで私のほうに来てたでしょ電話』
「えぇAさんの言うとおり何度も電話来てましたよ」
そう言って渡された自分のスマホの着信画面を開くとそこには「五条悟」の文字がズラリとあった
一体何件電話かけているのだろうと画面をスクロールしているとまた五条悟から電話が来た
車内に響く電話音に伊地知が「出ないのですか?」と問いかける
『いいよ、出たら面倒臭いことになるから』
乱雑にスマホを座席に放り投げる
『仕事中に電話来たら嫌だったから伊地知のを借りて良かったよ』
「は、はぁ………」
座席に寄りかかり伊地知に車を出すよう指示する
『もうここには要は無いから早く出して』
「了解致しました」
電話が鳴り響く中、車は郊外から都心へ走り出した
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作者名:雪燐 | 作成日時:2021年1月2日 15時