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9話 ページ11

「終わった……のか……?」


国木田くんと敦くんはポカンとした表情で彼女を見ていた
 


それに対して彼女は子猫の死骸をただただ見つめていた



「あ、あの………」


「待て敦くん様子がおかしい」


彼女の元に向かおうとする敦くんを引き留める


私は彼女に対して何か違和感を感じていた



そして、その予感は的中した



『あ…………ああ………』


彼女が何かを話し始めたと思いきや───



ああああああああああああああ!!!!




突然、叫び声を上げた



ああああああああああああああ!!!



彼女は狂ったように叫ぶ


狂う彼女は私達に目を向けると一目散に襲い掛かってきた


左右に避けると彼女はコンテナに突っ込んだ


けれど、そんなことにも気にせず、彼女は私に向かって襲いかかる


「太宰さん!!」


敦くんが私を呼ぶ


私は先程彼女と交した約束を思い出していた



『もし私が"化け物"になってしまったそのときには……止めてくれないか……?』



勿論、止めるさ


私は彼女の左腕を捕まえると異能を発動させた



「異能力────"人間失格"」


私に襲いかかろうとした彼女はフッ……と力が抜けて私にもたれかかる


私の中で彼女はすやすやと寝息を立てていた


「太宰さん!大丈夫でしたか?」


「嗚呼、心配ないよ」


「そいつは?」


「異能が暴走して仕舞って疲れたようだね。彼女は私が家まで送るよ」


「お前…こいつの家を知っているのか?」


国木田くんが怪訝な顔で問いただす


「勿論、彼女とは古い付き合いだからね。国木田くんが心配するようなことはないよ」


そう云って私は彼女を姫抱きに抱えて彼女の家(・・・・)に向かった

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aoihosi1016(プロフ) - 中也endも読みたいです!楽しみにしています!! (2020年4月6日 2時) (レス) id: e749c9c1e6 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 頑張って下さい!更新待ってます! (2020年3月18日 8時) (レス) id: 8ab0d0e315 (このIDを非表示/違反報告)
綾津 - 文ストも物語シリーズも好きなので、この作品が大好きです!更新楽しみにしてます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 3cda621b77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪燐 | 作成日時:2019年7月30日 13時

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