41話 ページ43
「いやー危なかったですねぇーこの部屋が無ければ私達は蜂のエサにされてましたよ」
真ちゃんがそう云う
「あれは“囲い火蜂”と云って怪異の一つです。刺されると毒の代わりに重度の熱症状を与えます。
それにしてもあのお兄さんは大丈夫でしょうか?猿相手に戦うなんて無謀に近いんですが……」
「中也は丈夫だけが取り柄だから心配はいらないよそれより……」
真ちゃんの方を向き彼女に問いただした
「さっきのあのレインコートはAじゃないのかい?」
「それは……」
真ちゃんが云いかけたその時
【あれはお前の探している女じゃねぇよ】
誰かがそう云った
【シャシャッ!此方だぜ人間】
声がする方を向くと其処には部屋の中で人一倍大きい鏡があった
そして鏡の中にはAの姿があった
だが、中にいるAの姿は見慣れた姿ではなくまるでメデューサのように髪が蛇となり目は赤くなっていた
【云っとくけど俺様もお前の探している女じゃねぇ…俺様はクチナワだ】
鏡の中の彼女──クチナワがそう云う
「クチナワ……蛇の怪異ですね。一体何故貴方がここにいるんですか?貴方は西尾Aに取り込まれた筈」
【シャシャッ!そう矢継ぎ早に云うんじゃねぇよ真の譲ちゃん。彼奴が来たら順番に教えてやるからよぉ………】
「彼奴?」
その時、後ろにある扉がゆっくりと開いた
「どうやら無事に助かったみたいだにゃあ」
中に入ってきたのは
「よぉ、人間。久し振りだにゃ」
猫だった
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aoihosi1016(プロフ) - 中也endも読みたいです!楽しみにしています!! (2020年4月6日 2時) (レス) id: e749c9c1e6 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 頑張って下さい!更新待ってます! (2020年3月18日 8時) (レス) id: 8ab0d0e315 (このIDを非表示/違反報告)
綾津 - 文ストも物語シリーズも好きなので、この作品が大好きです!更新楽しみにしてます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 3cda621b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪燐 | 作成日時:2019年7月30日 13時