怪異的な彼女【文スト】

39話 ページ41

「な、なんだ？！」


衝撃で煙が舞う


衝撃音が聞こえたのは私達がいる屋敷のエントランスの奥にある扉からだった


扉を見ると人影が見える


やがて煙が晴れていくと人影はその姿を表した


現れたそれは室内だと云うのにレインコートを着ておりフードを深くかぶっているせいか顔は見えない


だが私はそれの腕を見た途端身体が固まった


左腕がまるで獣のような腕(・・・・・・)だったからだ


あれは───Aの異能！


探していた彼女が今目の前にいた


だが、少し様子が可笑しかった



「う…………ぁ………あ…………くぃ……」


ブツブツと何かを呟いている


そういえばあの獣の腕はAは制御できないと云っていた


真逆────！！


彼女の今の状況を理解した瞬間



「ああああああああああああ！！」



彼女が叫んだ


「な、なんだ？！」


中也が戸惑う


「ああああああああ憎い！憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い

憎いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！！」



"憎い"そう彼女は叫びながら私達に襲い掛かってきた

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