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15 -過去編 ページ32

「………さえ」

「……?」
「そいつさえ……いなければァァァァ!!!!!!」

寮生の腕を振りほどき、握ったままだったマジカルペンを私に向けた。

『!?』

次の瞬間には私の体は宙を舞っていた。


急いで手を伸ばしたアズール君の手が、


アズール君の後ろで目を見開いているジェイド君とフロイド君が、


他寮生と先生方に押さえつけられている寮長の姿が、



ゆっくりと遠ざかって行っていた。


『(今度こそ、不味い……!!)』

マジカルペンは床に落ちたままで魔法を使うことが出来ないため、助かりようはなく、真っ逆さまに落ちていった。

喉の奥がヒュっ…となり、地面にぶつかる衝撃に耐えようとした。

「やれやれ、妙に騒がしいと思っていたらクロウリーの娘が落ちているではないか。」
『!』

地面にぶつかる僅か数センチ前に、私の体は落ちるのをやめてフワフワ…と漂っていた。

『……リ、リアさん……?』
「久しぶりじゃ。A。」

昔と変わらない笑みでこちらを見ていたのは、リリアさんだった。

首をはねよ(オフイズユアヘッド)!!!!」

上の方から大声が聞こえ、何人もの生徒が廊下から私の無事を確認してほっと息を吐いていた。

「Aーーー!!!!!!無事ですかぁぁぁぁぁぁあ!?!?!?!?」
『何とか…!』
「彼奴の親バカは相変わらずじゃのぉ……」

地面に足がつくと、アレンエルド寮生何人かとアズール君達が下に降りてきて私の無事を確認していた。

「大丈夫ですか!?Aさん!?」
「すみませんでした!!俺たちが……」
『ううん、大丈夫だよ。』

心臓の音がドクドクとなる中、寮生達にそう笑顔で言った。

その後、急遽全学年の授業が無くなり、寮に返され、アレンエルド寮長と関係があった者が呼び出されたり、アレンエルド寮生から被害の詳細を聞いたりする事態となった。

事態が落ち着いたのはその日の夜の事だった。

私は1人、保健室待機(落とされたこともあったため)となっており、その間、色々な人達から心配の声をかけられたり、先生から事情を聞かれたりしており、そろそろ戻っても大丈夫かと考えていた時に、学園長によって学園長室に呼び出された。

『学園長、A・クロウリーです。失礼します。』

部屋に入ると、アレンエルド寮生たちが集まっており、私の姿を見て2、3年生は深深と頭を下げ、同学年の寮生はほっとしたように私を見ていた。

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抹茶タピオカ2号 - とても面白かった! (2021年5月5日 0時) (レス) id: afc2ea72b7 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - ユノさん» そう言って貰えて嬉しいです!! (2021年2月8日 1時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 天さん» あ、そういえばそうでしたね!!ほとんど無意識で書いてました!!ありがとうございます!! (2021年2月8日 1時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - イラスト見ましたとてもかわいいかたです (2021年2月7日 15時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年1月29日 8時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Tyina | 作成日時:2021年1月27日 22時

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