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「心臓が止まるなんてことより俺にしたらそっちの方が一大事でね。
こいつァ、老いぼれて腰が曲がってもまっすぐじゃなきゃいけねー」
「………己の美学のために死ぬってか?…とんだロマンティズムだ。」
「なーに言ってんスか?男はみんなロマンティストでしょ。」
「いやいや女だってそーヨ新八」
「それじゃバランス悪すぎるでしょ?男も女もバカになったらどーなるんだよ。」
「それを今から試しに行くアルよ」

出ていった銀時の後ろ姿を見てそういう土方の後ろで、神楽と新八も、それぞれ子供たちの宝物を1つ手に取り、銀時のあとへ続いた。

「オッ、オイテメーら…!!
………どいつもこいつも…なんだってんだ?」
「全く、馬鹿な連中ですね、こんなもののために命かけるなんて馬鹿そのものだ…」
『銀時さん達には悪いけど…今回は私も総悟とおんなじかな…』
「全くだ、俺には理解できねぇ…ん…?
……ってお前ら何してんだぁ!?!?
どこ行くつもりだ!!!」

沖田は鼻メガネを、えりはビーズのブレスレットを手に取り銀時たちの後に続こうとしていた。

それを止めようとする土方に、えりと沖田は告げた。

「すまねぇ、土方さん」
『ごめんなさい、土方さん』
「『私も/俺もまた、バカなんです/バカなもんでさぁ』」

土方の呆れたような、参ったような表情を背に、えりと沖田は、万事屋の戸を閉めた。



















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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時

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