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「……実は急いでたもんで途中すっ転んでぶちまけちゃいました。すみません、山崎退、一生の不覚」
「そーか俺は口元の青のりの方が一生の不覚だと思うがな。」

山崎は逃走を図るも秒で捕まり土方に蹴られていた。

「ふっ、副長ォォ!!これは違います!!途中で食ってたお好み焼きの青のりです!!
「どっちでもいいわっ!!オイどーするよ…
って食ってる!?」
『どこみちこれは将軍様には渡せないので、後で買い直した方がいいと思うので買いに行ってきますね。ちょっと早いですが、もう抜けても……』
「あぁ、構わんぞ。」
『ありがとうございます。』

えりは屋台の人混みにあっという間に紛れたこ焼き屋の屋台へと足を進めていた。

色とりどりの屋台に目を輝かせながら歩いていると、射的の屋台のところが何やら騒がしく、近くにたこ焼き屋もあるためちょっと覗いていこうと近ずいた。

『あれ、総悟?神楽ちゃん?』
「お、えり」
「えり!!えりも来てたアルか?」
『真選組の警備でね。さっき休憩を貰ったばかりなの。』
「お嬢ちゃんこのふたりと知り合い!?頼むから止めてくんね!?打っていいの後ろの景品だけって伝えてくれねぇ!?」

やけにボロボロの店主ーもといマダオはそうえりに助けを求めた。

『2人とも、後ろの景品だって、うっていいのは。』
「どれが欲しいとかありやす?」
『うーんと、あ、あれがいいな。』

えりが後ろにある三毛猫のぬいぐるみを指さすと、沖田はすぐにそこを狙って打ち始めた。

すると、神楽も負けじとそこを狙い打ち始め、マダオはほっとしたように息を吐いた。

「えりさん、こんばんは」
『新八くん、こんばんは。新八くんもいるってことは銀時さんも祭りに?』
「はい、僕らとは別行動ですが会場のどこかにいると思います」
「っと。ゲットー。えり」
『わ、ありがとう!総悟!!』
「ぐぬぬぬぬぬぬぬ…!!」

そんな会話を繰り広げていると、

ヒュゥゥ……ドンッ!!

パァン!!

大きな音と共に花火が江戸の夜空を彩るように咲いた。

『!』
「お、始まりやしたね」

えりが花火を見上げていると、射的の銃を置き、沖田はえりの隣に立って同じように見上げていた。

しかし……













ドォン!!!!

『?!』

花火が打ち上げられた広場から大きな音と共に白い煙が上がったことにより、あっという間に祭りの穏やかな雰囲気が消え去った。

*→←お祭りに事件は付き物(なって欲しくないが)



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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時

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