【銀魂】キオクノカケラ (ページ20)

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「山崎ィィ!!てめっ何やってんだコノヤロォォ!!」
「ぎゃあああああああああ!!」
「総悟、えり。あんまりごちゃごちゃ考えるのはやめとけ。」

まっさきに犠牲となった山崎を見送り、近藤はえりと沖田に語りかけた。

「目の前で命が狙われてる奴がいたら、いい奴だろーが、悪い奴だろーが、手ェ差し伸べる。
それが人間のあるべき姿ってもんだよ。

あ"!!ちょっと!!勝手に出歩かんでください!!」

ちょっとォォォ!!と言う声と共に近藤はダッシュで禽夜の所へと向かっていった。

「はぁ〜、底なしのお人好しだあの人ァ…」
『……そこがいい所でもあるんだけどね。
…………ねぇ、総悟。』
「なんでぃ?」
『……侍が、この国の人達みんなが生きやすい時代って、いつなんだろうね……』
「……少なくとも、俺はもう終わっちまったと思いますぜ。」
『……そっか。』

2人空を見上げ、宇宙船が飛びかう江戸の空を眺めていた。

が……

ﾄﾞｫｫｫﾝ

『!?』

「局長ォォォォ!!!!!!!!」

近藤がテロリストから禽夜をかばい、自らが盾となり撃たれたことにより事態は変わった。

「山崎!!」
「近藤さん!!しっかり!!」
「局長ォォォ!!」
『近藤さん!!大丈夫ですか!?』
「う…うう…」
『横田さん、宮島さん(モブ隊士達)!!』
「「はっ!!」」

えりが自分の隊員を呼び、すぐに手当を始めえりはすぐに指示を出し近藤を部屋に運び込み、えり自身も向かおうとした。

「フン、猿でも盾替わりにはなったようだな。」

その一言でえりは無意識のうちに刀の柄の部分を握っており、それを沖田とともに土方にとめられた。

「止めとけ。

瞳孔ひらいてんぞ。」

『…』

えりは手を離すと土方から離れ、他の隊員とともに近藤の寝かせられた部屋に入っていった。

『幸いにも銃弾は貫通せず、大きな血管もギリギリそれているので1、2週間で怪我事態は治ります。』
「そうか……」
『……土方さん、』
「どうした?」
『……私はあのカエル……禽夜殿の言葉を許せません。』
「………」
『命懸けで守った近藤さんを、"盾替わりにはなったようだな"なんて巫山戯るにも程が』
「えり」
『……今の幕府は……利益しか見ようとしてないのかとも思ってしまいますよ。人の命を簡単に踏みねじろうともね。』

えりは眠っている近藤を見てそう言い切ると、『風に当たってきます』と言って部屋から出た。