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「副長ォォォォォ!!!!!」
「局長が女にフラれたうえ、女を賭けた決闘で汚い手を使われたってホントかァァァ!!!!」
真選組の隊長会議中、その言葉と共に先日の近藤の話となった。
「女にフラれるのはいつもの事だが
喧嘩で負けたって信じられねーよ!!!」
「銀髪の侍ってのは何者なんだよ!!」
『(近藤さんが本当にふられたのかな……?)』
「松田隊長も何か言ってくださいよ!!!!」
『……あ。』
「いや、何か言ってくださいって言ったんですけれども!!!!!!」
「会議中にやかましーんだよ。あの近藤さんが負けるわけねーだろが、誰だそんなくだらねェ噂たれ流してんのは」
するとみんなビシッとえりの隣に座りお茶を飲む沖田を指さした。
「沖田隊長がスピーカーでふれ回ってたぜ!!!!」
『(総悟……いや、てことは……私が話)』
「俺は土方さんに聞きやした」
「…コイツに喋った俺がバカだった……」
そう頭を抱えた途端、再びぎゃあぎゃあと大騒ぎが始まった。
その間にえりは沖田にコソッと話しかけた。
『総悟……この件って、』
「俺は、近藤さんが橋の下で倒れてるってことしか聞いてねェので。全部は土方の責任でさァ。」
『……(土方さん、ごめんなさい……)』
悪い笑みを浮かべる沖田を見て他の隊長に囲まれ騒がれている土方に心の中で謝った。
「なんだよ!!結局アンタが火種じゃねェか!!!!」
「偉そうな顔してふざけんじゃないわよ!!」
「ってことは何?まじなのあの噂!?!?」
『(あ、そろそろ土方さんが怒りそ)』
「うるせェェェェァァ!!!!!!!!!!!」
あまりの五月蝿さにキレた土方が机を蹴り飛ばし、えりと沖田はサッと自分の分の湯呑みを持ち上げた。
「会議中に私語した奴ァ、切腹だ。
俺が介錯してやる山崎……お前からだ。」
たまたま土方の目に付いた山崎が犠牲となった。
「え"え"え"!?俺…何も喋ってな」
「しゃべってんだろーが、現在進行形で」
「え、ちょ……松田隊長!!助けてください!!!!」
「ザキィ、自分の責任くらい自分で取れーえりに頼むなー。」
『……💦』
「沖田隊長ォォォォォ!!」
「ウィース、おおいつになく白熱した会議だな。」
そこに元々の話の原因、左頬が腫れている近藤が現れた。
「よ〜〜〜し、じゃあみんな、今日も元気に市中見廻りに行こうか。
ん?どーしたの?」
ようやくこの惨状に気がついたのかそう聞く近藤に土方はため息を吐いていた。
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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時