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ページ18

「やっぱ俺も行きますよ。」
「無理しないの、病み上がりなんだから。」
『お母様達に言われたばかりでしょ?無理はしすぎないようにって。』
「そうだ、耀哉様達、元気だった?」
『はい。お父様達が五条先生達によろしく、と言っていました。』
「息抜きはできたようだね。よかったよかった。」
「…………」

再び、五条が隣に座らせているAを再び撫でようとすると、伏黒がサッとAを自分側に寄せた。

「……でも虎杖は要監視でしょう?」
「まぁね。」

サラッと話を戻した伏黒にニマニマしながらも、五条は話を続けた。

「でも今回試されてるのは、野薔薇の方だよ。」
『!!』

五条がそう話した時、Aが素早く廃ビルの方を向き、いつもよりも瞳の色が僅かに赤く輝いているように見えた。

「感じたのか?」
『…虎杖君が、呪霊と遭遇しました。けど、屠坐魔で倒したみたいです。』

「悠仁はさ、イカれてんだよね。

異形とは言え、生き物の形をしたものを、自分を殺そうとしてくるものを、一切の躊躇なく殺りに行く。」
『そういえば、虎杖君。私や恵みたいに今まで呪いに関わって来たことなかったはずなのに……

今日だって初めての任務。なのに、あんまり怯えたりしてない……。』

Aがそういうと、五条は「そういうこと。」と言って続けた。

「普通の高校生活を送ってきた男の子が、だ。
才能があっても、この嫌悪と恐怖に打ち勝てず、志半ばで挫折した呪術師を、恵もAも見たことあるでしょ?」
「…………」
『……(コクン)』
「今日は彼女のイカレっぷりを確かめたいのさ。」
「でも、釘崎は経験者ですよね?今更なんじゃないですか?」
「呪いは人の心から生まれる。人口に比例して、呪いも多く、強くなるでしょ? 野薔薇に分かるかな?

地方と東京じゃ、呪いのレベルが違う。」
『………っ…』

桁違いの呪いが見えてしまっていた、昔のことを思い出したのかAが苦い顔になり、ネックレスの先を握りしめた。

それを見た伏黒が安心させるように抱きしめ、五条も思い出させるつもりではなかったため、「ごめんね。A。」と謝った。

『……大丈夫です。今は昔ほど見えてませんし、見えても怖くないですから。』
「…レベルと言っても、単純な呪力の総量の話だけじゃない」
「…?」
「狡猾さ。知恵をつけた獣は、時に残酷な天秤を突き付けて来る――命の重さをかけた天秤をね。」
『!!』

Aがじっ……とある1点の窓を見ていた。

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星空(プロフ) - Tyinaさん» やっぱりですか!そうですよね、鏡花ちゃんと夜叉白雪良いですよね(紅葉姐さんの金色夜叉も素敵です) (2021年5月30日 23時) (レス) id: ad3ae7d03c (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 星空さん» あ、わかっちゃいました笑、私、鏡花ちゃんの夜叉白雪がめちゃくちゃ好きで、人型の術式=夜叉白雪、みたいなところがありまして笑 (2021年5月30日 23時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - 夢主の術式の夜叉白雪、、、文ストを思い出しました笑(そういうつもりは無かったら申し訳ないです…) (2021年5月27日 18時) (レス) id: ad3ae7d03c (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます!!こちらのミスで非表示になってました! (2021年4月29日 11時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - さきんちょさん» 喜んでいただけて幸いです!もう少しあとの予定にはなりますが過去編を作る時、耀哉様を今よりも出す予定なので、待っててください! (2021年4月29日 11時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Tyina | 作成日時:2021年3月27日 20時

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