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第34話 乱歩さんの決意。 ページ35

*江戸川乱歩視点

朝、目が覚めるとAが腕の中にいた。

昨日、抱きしめたまま寝てしまったらしく、少し腕が痺れている。

・・・前は、こんな事を人にしなかったのに。
今までだったら、「僕の腕が痺れるなんて、大損害だ!」・・・なんて、云ったのだろう。


江戸川「・・・A」


愛しい人の名前を呼ぶ。

・・・ただのドジな後輩くらいにしか思っていなかったのに、僕は大分変わってしまった。


江戸川「・・・待ってて。彼奴に、呼ばれているんだ」


未だ眠っているAの頬を撫でる。
・・・頬には涙の跡が残っていた。


江戸川「絶対に、突き止めてみせる」


蒲団から出て、着替える。

・・・そして、僕は若女将の元へと向かっていった。





若女将「江戸川様。来てくださったのですね」

江戸川「少し、君には訊きたい事があってね。しょうがなく、だよ」

若女将「訊きたい事?」


中庭にて、若女将に呼び出された。

正直、此奴に会うなんて厭で厭でしょうがない。
が、Aの為だと思い、堪えることにした。


江戸川「どうして君はAを虐めるのか。其れは、僕とAを引き離す為だね?」

若女将「・・・どういう意味です?」


白々しい、そんなバレバレの演技に腹が立つ。


江戸川「君の考えは分かってる。僕に気に入られて金でも払ってもらおうという算段でしょ?」

若女将「うふふ、江戸川様は想像力が豊かですのね」

江戸川「莫迦にしないでよ。僕は君なんて好きじゃない。寧ろ嫌いだ、顔も見たくない」


そういうと、若女将は大きく顔を歪ませて拳を握りしめた。
しかし、深呼吸をして力を緩める。


若女将「・・・・・・よく、考えてくださいませ」


・・・一体、何の心算だ。

第35話 乱歩さんと若女将。→←第33話 乱歩さんは暖かくて。


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きのこまる(プロフ) - インクさん» 続編2話だけですが、更新しました!乱歩さんが夢主と出会うのはもっと先になりそうですね・・・。早く甘くしたい! (2018年7月1日 20時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - グーフィーさん» 修羅場ですね、はい。怖い怖い。 (2018年7月1日 20時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 続編待ってるわい。乱歩さんは早く夢主の所に急げ。超推理使え。中也さんには太宰さんを送り込んでおくから。太「ええ!?やだよ!」夢のためだ。やれ。ガチャで出てこなかった罰だ。太「理不尽!」 (2018年7月1日 20時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» なにやら不穏な空気が・・・。 (2018年7月1日 20時) (レス) id: 736d9d8d7a (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - 紅羽さん» これから中也さんが出まくります。誰がなんと言おうと出まくります。乱歩さんの出番が減ります。悲しいです。 (2018年7月1日 19時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きのこまる | 作成日時:2018年6月18日 17時

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