【江戸川乱歩】初恋は僕の助手。【文スト】

第25話 乱歩さんをおんぶ。 ページ26

江戸川「ほら速く速く、新幹線に遅れるよー」

『乱歩さんが、早く起きれば、良かった話、ですよね！』


異能力―灰神楽。
身体能力を明け渡したり、奪い取ったり出来る。

今、その異能を使い、乱歩さんをおんぶしながら走って駅へ向かっている。

私は今、身体能力が常人の二倍近くあるので乱歩さんを抱えて走るのなんて苦でもない。

･･･が、この状況はかなり可笑しいだろう。


『女性に、おぶられる男性って、どうなんですか！』

江戸川「別にー。僕としてはさ･･････こうやって合法的にAに近づけるから良いんだけどね」

『なっ･･･！･･････揶揄うなんて、酷いです』


そんな台詞、異性にホイホイ云うものではない。
大抵の人はさっきの言葉で乱歩さんに惚れてしまうだろう。


江戸川「･･･A、顔、真っ赤だよ」

『誰の所為で･･･！･･･やめてくださいよ。ほら、駅に着きましたから』


･･･やめてほしい。
このままだと、本当に惚れてしまいそうだから。

･･･背中に感じる、乱歩さんの体温がとても暖かく感じられた。

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