年末Growth編3話 ページ40
衛藤side
夕方頃。お掃除後のAさんのテンションは、なんだかいつもと違かった。
『お疲れさまー!まさか1日で終わるなんてな!7人でやると早いねぇ』
涼太「7人…?」
衛「俺はほぼ戦力外だったから、実質5人だと思うけど…7人?」
『うん、7人』
なんだかカラ元気、という感じのAさんはさっきからおかしなことばかり言っている。
昂輝「Aさん、疲れたでしょう。後は俺が」
『?なんのこと、私は大丈夫だよ』
剣介「A姉、一旦落ち着こ?ほら深呼吸」
唯一何かを知っているであろうケンがAさんを宥める。しばらくして彼女は、冷蔵庫から瓶のお酒を出した。
『飲もう』
望月「ダメですよ」
衛「高そうなお酒だね」
『もらい物』
涼太「A、1度寝た方がいい」
剣介「それがいい!一緒に寝よう」
衛「Aちゃん、ケンくんと休んでおいで!夜はまだ長いんだよ」
望月「Aちゃん、お蕎麦できたら呼びますね」
衛「志季さんからもらったお蕎麦!楽しみだなぁ」
昂輝「ケン、Aさんのこと頼んだぞ」
剣介「はーいっ、ほら行こ」
『え、ちょっと…?』
ケンがAさんを連れて彼女の部屋へ向かうのを見送り、残ったメンバーで年越し用のお蕎麦の準備に入る。ふと、衛がやたらきょろきょろしていることに気付いた。
昂輝「次はどうした」
衛「うーん…あのさ、ちょっと散歩してくるね」
涼太「え、何なのみんなして」
望月「迷子にならないでくださいね」
衛「気をつけまーす…」
昂輝「……3人で、作りますか」
望月「そうですね」
挙動がおかしい歳上2人を心配しつつ、3人で年越しそばの準備をした。
藤村side
Aちゃんの言った“7人”の真相が知りたくて、俺は広い雪宮邸の散歩を始めた。そして、とある部屋の前で立ち止まった。
衛「……あれ?」
迷子だ。この部屋なんの部屋??とりあえずノックをしてみると、なんと返事が返ってきた。
衛「え、誰かいる?」
「あ、衛の声ー!」
衛「ん…?知り合い…?」
みや「忘れたのか衛!みやだぞー!」
衛「んん!?え?な、なぜここに…!?」
みや「お手伝い!」
その一言で、7人の謎は解決したのであった。
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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年12月4日 15時