彼女と悪夢編おまけ ページ23
☆完成した雑誌を見た3人
剣介「…Aさんは真面目で、優秀だけど」
涼太「色々抜けてて、変わってて」
衛「毎日見てるだけで面白いすごい人です、と」
3人「……褒めてんのかなぁ」
『昂輝はきらきらした目で語っていたぞ』
涼太「ていうか何ちゃっかりコウとツーショットなんてしてるの、その写真頂戴」
『ないわ』
昂輝「リョウ、これで良ければどうぞ。雑誌には乗らなかったが結構お気に入りだ」
『配るな』
剣介「えー!めっちゃ綺麗!A姉まだ高校生いけんじゃね?」
『やだ、もう学生なんてやらない』
衛「あはは…大変だったんだね」
『全くだ。ほんと、毎日痛かったんだから』
むすっとしながら学生の頃に受けた事の文句を言うAさんを見て、撮影当時の彼女を思い出す。…あの時よりは…軽くなった、だろうか。
剣介「…ごめんな、A姉。俺が同い歳とか歳上だったら、もっと気を抜けたのにな」
『……別に、充分抜いてたよ』
剣介「ほんと?」
『ほんと。剣介の前だと、学生ってこと忘れて“お姉さん兼師匠”でいれたし。ストレス発散にもなった』
剣介「…よかった」
涼太「ボロが出て、失敗したっていうのは…」
『君の予想通り、君のことだよ。まさかあんなに見透かされてるなんて思わなくて…ふふ』
涼太「…まぁ、もう仲直りしたし…いいよね?」
『もちろん!これからも仲良くしてね?リョウくん』
涼太「……どうしよっかなぁ」
衛「ふふっ」
『……みんな』
剣介「ん?」
『出会ってくれて、ありがとう』
昂輝「…こちらこそ」
『……もう、なんか恥ずかしい!』
剣介「痛っ、叩くなよ!ゴリラ並に力強いんだから!」
涼太「…メスゴリラ」
『おいこら、待ちやがれ』
剣介「きゃー」
涼太「ゴリラが追いかけてきた」
衛「ふふ、ツキプロの天使様にあんなこと言えるの、きっとあの2人くらいだろうね」
昂輝「そうだな」
俺たちと同じで、彼女も彼女なりに成長しているようだ。…これからも、一緒に成長したい。
昂輝「…ここにいる私が全て、か」
衛「今この状態でそれを言うと、Aちゃんが凶暴なゴリラだと思われちゃうよ」
昂輝「それもまた、彼女の魅力ということで」
衛「すごいポジティブ」
ネガティブよりいいだろ、と衛に返して追いかけっこをしている3人を眺める。
「…どうか、この時間が長く続きますように」
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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年11月1日 19時