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ゲームをしよう。編4話 ページ17

涼太「…」

『…』

お互い1歩も譲らない真剣勝負。最後がどうなろうが関係ない、これは勝負なのだから。

剣介「目がガチだ」

衛「最後どうなるんだろ…」

昂輝「…」

3人の視線とかどうでもいい。ていうか元々気にしてない。ただ負けたくない、それだけの気持ちで食べ進めていく。そして、気付いたら唇が重なっていた。

涼太「…ん」

『…っ』

リョウは私の唇を舐めて、すぐに顔を離した。ぽかん、としていると目が合って、デコピンされた。

涼太「ぼーっとしないでよ、もっとされたいの?」

『痛っ…違うよ、びっくりしたの』

涼太「食べることに集中してたでしょ」

『当たり、だからびっくりした』

馬鹿だね、と笑われて何も言い返せなくて、ぺしっと叩いたらすぐに仕返しされた。

涼太「やられたらやり返す。当然だよね」

『デコピン分は』

涼太「サービス」

『くうっ…悔しい』

剣介「A姉かわいそー、おいで、撫でてあげる」

『衛〜撫でてー!』

剣介「なんで!?」

衛「ぐはっ…Aちゃんが突進してきた」

昂輝「衛に大ダメージだな」

涼太「重傷」

剣介「ふて寝してやるー」

『寝ろ寝ろー』

涼太「子供か、起きなよ」

昂輝「さて、Aさん…俺とやりましょうか」

『出たラスボス』

まさかコウが最後とは。まぁでも最後だし、ちゃんとやってやるか…とコウと向かい合って座ると、正座したコウが笑顔で膝を叩いた。

昂輝「おいで」

『…』

剣介「うわやばい、あの破壊力」

衛「普通の女の子だったらあれだけで倒れる…」

涼太「…姉さんのメンタル尊敬する」

ケンにしたのと同じようにコウの膝に乗って向かい合うと、コウは「ありがとう」と優しく微笑んで頭を撫でてくれた。

『…ぎゅってして欲しい』

昂輝「終わったら、な?」

にこっと笑ったコウは自分でポッキーを咥えて私の前に出した。そして私が咥えたところでゲームスタート。

昂輝「…」

『…』

優しい目で私を見ながら、片手で腰を、もう片手で顎を支えてくれる。全員の相手をして思ったが…結構みんな違うんだな

『…!』

腰から首へ撫でるように上がってきた手にびくっとして口が離れそうになった。それは首を押さえられて叶わなかったけど…代わりに彼は、落ち着かせるように指を絡めてきた。

昂輝「…」

『…っ…』

結構近付いたところで、昂輝の動きが止まった。

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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年11月1日 19時

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