私の隣には1人の王子さまと神様がいます！ (ページ5)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:66,236 hit

54話ページ5

由希「俺の兄さんだよ、草摩綾女っていうんだ。ちなみに巳年、蛇の物の怪憑きだよ。」

A「そうなのですか！春……さんは一度夾くんに聞いたことがあるのですが……」

Aが少しどもっていると、察した紫呉が代わりに言ってくれた。

紫呉「他は全然知らないんだ？」

A「はい…」
素直に言うと、紫呉は由希に向き直って聞いた。
紫呉「だってさ。どうする由希くん？」

由希「ずるいよ…それ。仕方ないな、Aの為だからね。」

由希は少し困った顔をしてからまたいつもの表情に戻って了解し、靴を脱いで家にあがった。

紫呉「さーすが王子。」

A「ありがとうございます！由希くん！」
Aも頭を下げた。
由希「大丈夫……でもキャラが濃い人達ばっかだからちょっと覚悟してた方がいいと思うよ。」

A「え？」

謎の忠告が入り、由希によって部屋の扉が開かれた。

ガラッ)
すると、部屋にいたメンバーがザッとこっちを向く。

その1人は由希の姿を確認すると薔薇をもって飛びついて来た。

綾女「由希‼愛しき兄のもとに帰って来てくれたんだね‼君の帰りを待ちわびていたよ‼さぁ、兄さんと兄弟愛を深め合おうではないかっ‼」

だきっ)そういうと綾女は由希を抱きしめた。

その様子をみた夾が由希に言う。

夾「その兄貴なんとかしやがれ！さっきからベラベラ1人で喋ってんだよ。」

よっぽど先ほどまでが散々だったのか、夾は少しキレている。

神羅「ほらほら綾女兄ちゃんも由希から離れないと春が嫉妬しちゃうよ！」

神羅もブラック春を目覚めさせないように言うった。

春「俺……兄弟愛……いいと思う…でも…俺も由希のことぎゅーってしたい…」

春もそう言って由希の方へ手を広げて向かっていく。

紅葉「あれっ？後ろの女の子は？」

紅葉がAの存在に気づき、はとりもAに目を向けた。

はとり「草摩の家の人間では無いな…」

由希「離れて！兄さんっ！彼女は神童Aさん。訳あってこの家に居候してるんだよ。」

綾女を突き放した由希が紹介する。

A「神童Aです！よろしくお願いします！」

Aも頭を下げて自己紹介をした。

紅葉「よろしくね！A！」
春「……よろしく…」
綾女「よろしくAくん。」
はとり「よろしく頼む。」

みんな、笑顔で迎えてくれた。
綾女にいたっては薔薇を差し出している。

A「はいっ！」

Aも笑顔で返事をした。