配信開始、二十二分前 ページ23
ころんside
『え、お兄さんたち…誰ですか?』
こ・る「え…」
そう言われたとき、僕の心は割れた硝子になった
今僕の心に触れたら、きっとその人を傷つけてしまう
僕が僕じゃなくなった。
今は誰とも関わりたくない、会いたくない、話したくない
僕は走って病院を抜け出した
ただただがむしゃらに走った
とにかく遠くへ、遠くへ行きたかった
気づけばもう辺りは真っ暗
どうしよう、帰れないや
これからずっと僕は一人ぼっちなんだ
そう考えていたら、目の前に息を切らしたるぅと君の姿があった
る「はぁ…やっと見つけた…!もう疲れましたよ…」
こ「なんでここに…!」
る「何でって…探しからに決まってるでしょ…それに、ころちゃん今すっごく格好悪いですよ…好きな女の子の記憶が無くなちゃったからって…」
こ「好きな女の子って…!」
る「見え見えでしたよ。分かりやすすぎますよ」
こ「そんな…ていうか、記憶が無くなったことが僕にとってすごい辛いことなんだよ…」
る「はぁ…本当に格好悪いですね…Aは死んだわけじゃありません。もう二度と無理なわけじゃないんです。なのになんで諦めてるんですか?みっともない」
こ「そんな言い方しなくても…!」
る「いいですか。Aは退院したら引っ越すそうです。とっても遠距離の恋になります。ですけど、ずっと思い続けたら、きっとまた会えます。神様はそんなに不平等ではありません。だからずっとずっと忘れないであげてください」
なんだろう、傷つけてしまいそうだった心が、硝子が溶けて厚い器になった
もう、なんでも受け止められるような気がした
こ「あれ、僕ほんとに格好悪かったね。ごめん。僕の方が歳上なのに…」
る「いいえ、困ったときはお互い様です!」
こ「ありがとう、るぅと君。でも…帰り道が分からないから…帰れないんでするぅと先輩助けてくださいお願いします」
る「もう、どこまでもだらしないですね…こっちです。行きましょう」
僕とるぅと君は、街灯に照らされながら家路を辿った
________________
それからずっとAを思い続けた
そしてある日、たるとちゃんに出逢った
声も性格も大好きになった
そして今日、莉犬君の彼女として初めて会った
そして、それがAだったことに気づいた
本当に嬉しかった。神様は不平等なんかじゃなかったんだ
だから、ごめん莉犬君…僕…
奪いに行くね
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ゆいる@べりらわ(プロフ) - 桜あややさん» お、お、お、お、お誕生日に更新すればよかったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!! (2021年6月29日 21時) (レス) id: f77fac8613 (このIDを非表示/違反報告)
桜あやや(プロフ) - は、え??誕生日翌日にこれは4ぬ尊っっっっっっっっっっっっっっっっ (2021年6月29日 20時) (レス) id: 90426be14c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいる@べりらわ(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!尊いですよね…!私も書いててめっちゃ思いました( *´艸`) (2021年6月21日 21時) (レス) id: f77fac8613 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいる@べりらわ(プロフ) - Yuui@アイコン調整中さん» やはりこの作品は死者とか怪我人が多すぎる…w (2021年6月21日 21時) (レス) id: f77fac8613 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいる@べりらわ(プロフ) - 闇時々兎さん» まさかのお兄ちゃまとかの前でプロポーズしておりますねw度胸がありますね…好き尊いわ。 (2021年6月21日 21時) (レス) id: f77fac8613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆいる@べりらわ | 作成日時:2021年3月21日 13時