まほやく！(妄想編)

西の国 ページ24

シャイロック「あぁ、いけない方。雨まで虜にしてしまうおつもりですか？」
後ろを振り向くと傘をさして歩いてくるシャイロックの姿がある。
虜なんて大袈裟ですよと答えるといいえ、虜にしてしまいますよ。あなたは濡れていても魅力的ですからと耳に口を近づけながら話すものだから風邪とは別で顔が赤くなる。
赤くなった顔を両手で隠しながらシャイロックと共に魔法舎へ戻るのだった。

ムル「やっほーー！！何か儀式でもしてるの？？」
空中に浮きながらムルが私の頭上から顔を出す。
ビックリしてまったらビックリするようなことをしてたの？それっていけないこと？それともいいこと？と、聞かれるのでどっちだろうねと答える。
雨なので月は隠れてしまっているがムルはずっと空を見上げて両手を伸ばしてまた明日ね、愛しい君と月に別れを告げたあと私の手を引いて魔法舎の中へと連れ込む。

クロエ「どうしたの？賢者様。風邪ひいちゃうよ」
私に傘をさしてくれる。
特に何も無いですよと伝えると本当に？と用心深く聞いてくるので本当に大丈夫と言う。
クロエ、一緒に遊ぼう！と傘の外に出て手招きすると自分でさしてる傘畳んで一緒に雨に濡れてくれる。
そんな時間を過ごしているとラスティカが来て一緒に濡れて、ムルも来てシャイロックも来てと西の魔法使いみんなと雨のパーティを開く。

ラスティカ「素晴らしい、こういう趣向もいいものですね」
気づけば隣にいる。
ラスティカも何もささずに立っているため風邪ひきますよと言うと皆にお世話して貰えるならそれもいいかもしれませんねと微笑む。
賢者様が風邪をひかれたら僕がお世話しましょう。あぁ、でも何をすればいいのでしょうと悩んでいるラスティカに大丈夫ですよと言うと急に歌い出す。
その歌声は雨にぴったりな静かさもあるような盛り上がるような素敵な歌だった。
翌日2人で仲良く風邪をひくまでがお約束。

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