魔法使いの約束(その後)2 (ページ49)

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奇跡ページ49

翌朝私は昨日の楽しかった思い出を振り返りながら身支度をすませ食堂へ向かう。

ネロ「おはよう、賢者さん」
晶「おはようございます、ネロ。今日のご飯も多いね」
ネロ「なんだかんだでまた昨日夜ご飯食べなかっただろ？」
晶「楽しすぎて……」
ネロ「まぁ、気持ちも分かるけどさちゃんと食べないと」
晶「そう、だ、ね」
ネロ「ほんとに思ってんのか？」

困り眉で見られている時クックロビンがやって来た。

クックロビン「見つけた！賢者様」
晶「おはようございます、どうしたんですか？」
クックロビン「早朝に申し訳ございません、お客様がいらっしゃってて」
ネロ「こんな朝早くから？」
クックロビン「はい、それが……魔法使いなんですよ」

こんな朝早くから魔法使いが尋ねてくるなんてなんだろう？

晶「分かりました、すぐ行きます」
ネロ「朝ごはん食べてからにしたらどうだ？」
晶「待たせる訳には……こんな朝早くからってことは急用だろうし」
ネロ「後で食べに来いよ」
晶「うん」

私はクックロビンと一緒に広間へと向かった。
そこには長身……180くらいはあるだろうか綺麗な青髪の青年が立っていた。
服装は特に特徴も無いが足元に狐がいる。
使い魔かな？

？？「早朝に申し訳ございません」
晶「いえ、お名前をお伺いしても？」
マーリ「私の名前はマーリと言います。この子はアル。よろしくお願いします」
アリ「よろしく！」

使い魔って喋るんだ……。
魔法生物なのかな？

晶「それでマーリさん、ご要件は？」
マーリ「はい、あの此処にファウスト様がいらっしゃると聞いてやって来たんです」
晶「……何故？」
マーリ「私、ファウスト様に昔仕えていました。それからずっと探してて……」
晶「……」

ここに下手な反応をしてしまえばファウストがいるとバレてしまう。
本当にファウストの部下だったのだろうか。
ファウストが狙いだったらファウストと会わせるわけにはいかない。

晶「クックロビンさん」
クックロビン「はい？」

私はクックロビンに耳打ちをする。

クックロビン「かしこまりました」

クックロビンは小走りでどこかへ向かった。

晶「ここではなんですし中庭でお茶でもしながら話しませんか？」
マーリ「はい、そうしましょう」

マーリさんと共に中庭へ向かう途中に食堂に寄ってネロに紅茶をお願いした。
ネロはマーリを見たあと微笑んで準備してくれた。
ネロはマーリを見た。これで何かあれば動いてくれるだろう。