ネット恋愛

31 Side：康太 ページ31

「私……好きな人できた。」

「え……」

今の聞き間違いか？

「聞き間違いじゃないよ。」

「え、俺、声に出してた？」

「出してないけど分かるよ。そりゃ、信じられないよね。」

「あ……うん。」

だって、こんなこと思ってもいなかった。Aから、『好きな人』なんて言葉出ると思ってなかったから。

「その件に関しては、康太には、多大なるご心配をおかけしました。」

「いや、俺はいいんだけど……で、相手はどんなヤツ？俺の知ってるやつ？」

「あぁ……あのね……」








「はぁぁぁ！？ネト友！？超特急！？は！？」

「まぁ、訳わかんないよね。」

いや、分かんなすぎるから。なんで……でも、

「お前、分かってんのか？芸能人ってことは……」

「分かってる。もしかしたら、アイツに繋がるかもしれないって。でも……好きだって思っちゃったんだもん。」

「A……分かったよ。でも、なんかあったら言えよ？」

「うん。って言っても別に恋じゃないから。」

「は？」

「海さんのことは好き。でも、恋にしたくない。」

いや……いやいやいや、

「なんでだよ！？恋が怖いからって……そんな簡単に抑えてられんのか？」

「……」

「Aが決めたなら反対とか、否定はしない。でも……後悔するようなことはすんな？」

「康太……うん。」

これがきっかけになって、Aが幸せになってくれるなら俺は……あのとき、俺は誓ったんだ。Aを傷つけるものは俺が絶対に潰すって。

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