太宰治の指導教官 弐【文豪ストレイドックス】【太宰治】

第四十六話 ページ4

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そのあと少し話してから、彼らは帰っていった








有川は先刻福澤が座っていた場所に腰をかけ、師と向き合う








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「御前が儂に拾われてからもう十年か ........









時というのは、不思議なものだな？」









『ええ本当に ........あっという間でしたよ









治ももう十一になりました』









愉しげに微笑む有川を見て、夏目も頬を緩める









暫くは他愛の無い話をした









幸せだったこと、






嬉しかったこと、









悲しかったこと、









怒ったこと__________









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大切な日常の話だ









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「さて、此処からが本題だ」







先程とは打って変わって夏目は真剣な面持ちになった









有川も何を云われるかは判っていた









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「御前、何時“此方”戻って来る気なんだ ........」









『 .....................』









「 ........其の様子では、御前も少しは考えていたようだな ........





御前が私の元から離れて、ポートマフィアに籍を置いているのは









以前のポートマフィアを内側から観察し、報告する為だ









だが ........その必要もなくなった









あと三年もすれば、組織は内部崩壊









首領も入れ替わるはずだ ........









御前がそれを、判らないはずがないだろう？」









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夏目の云ったことは、全て正しい









今の組織の現状を、有川が判らないはずがない









それでも、彼女が残り続けるのは









「何か、理由があるのか？」









それでも彼女が残り続けるのは__________









「 ........“太宰治”か__________」









『ッ ..............！』

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