82話 ページ34
談話室を出たAはすぐさま自分の部屋へと向かい、すぐにティモッテオから受け取った書類に目を通す。
書類を読むにつれ険しくなっていく顔からは怒りが滲み出ている。書類を読み終えたAは立ち上がるとその場から消えた。後に残るのはソファーに移ったAの微かな体温と黒い炎だけだった。
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Aはエストラーネオファミリーが拠点とする建物の前に立っていた。今回書類に書かれていたのはAが調べていた人体実験についてより詳しくまとめられたものだった。
この人体実験を筆頭とし行っていたのがエストラーネオファミリーというマフィアだそうで、そのファミリーの殲滅、実験データの回収及び破棄が今回の任務とされている。
本来ならすぐにでも建物の中に入るAだったが様子がおかしいことに気が付く。見張りもおらず物音一つしない。Aは慎重に足を踏み入れた。
建物内を進むとすぐに実験場が見えた。部屋の中から人の気配を感じたAは、壁に背中を預け部屋の中を横目で覗く。
部屋の中は血と実験で使う器具でぐちゃぐちゃに汚れており、中心から薙ぎ払ったかのように白衣を着た男たちが倒れている。
そしてその中心に三叉槍を持った少年が立っていた。部屋の隅には他に二人少年がいる。恐らくこれをやったのはあの少年だ。それを理解したAは全てを察する。
だが、だからといってあの少年達をただ見逃す訳には行かない。逃がすにしろそうでないにしろまずは話を聞かない事には行動できないのだ。
そう判断したAは三人に軽い手刀を落とした。
意識を飛ばした三人を抱え、軽く建物内を見回り一度外に出た。
近づいてわかったのだが三叉槍は幻覚でできており、少し触れると砂のように消えてしまった。
それからエストラーネオファミリーから数キロ離れた森で三人を下ろすと目を覚ますのを待った。目を覚ます前に軽く、三人の手足を近くにあった蔓で縛りあげ逃げられないようにした。
一番初めに目を覚ましたのは三叉槍を持っていた少年だった。先程は後ろ姿しか見えず、顔など見えなかったせいで気づかなかったが右が赤で左が青のオッドアイをもっていた。しかも右目には六の文字が刻まれている。
目の周りには傷があり、赤く炎症をおこしていた。Aは拳を握りしめながらも、それを背中に隠しにこりと少年の目を見て微笑む。
｢ごめんなさい、他の子が起きるまで待っててくれる？｣
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Rum0328(プロフ) - わかりました！ありがとうございます！ (2020年12月2日 11時) (
レス) id: e4bfb8c884 (このIDを非表示/違反報告)
NEW.Y(プロフ) - Rum0328さん» コメントありがとうございます。すみません、ただいまリメイク中でしてPart�掘�Part�困泙波鷂�開にしています。公開されるまで待っていただけると嬉しいです。 (2020年12月2日 9時) (レス) id: e10b3bfd33 (このIDを非表示/違反報告)
Rum0328(プロフ) - Part IIIにパスワードがかかっていて見れないです。どうすれば見えるのですか？ (2020年11月30日 23時) (レス) id: e4bfb8c884 (このIDを非表示/違反報告)
Ｙ(プロフ) - 今井蛍 (月洲螢)さん» ご指摘ありがとうございます。これからなおしていこうと思います！ (2017年10月22日 23時) (レス) id: c00b022e20 (このIDを非表示/違反報告)
今井蛍 (月洲螢)(プロフ) - きずいている、ではなく気づいている、ですよ。数ページに渡って間違えられています (2017年10月22日 23時) (レス) id: 2be0526190 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Y | 作成日時：2017年3月20日 23時
