77話 ページ29
「……」
AはXANXUSの前に立ち、氷に手を当て目を閉じた。そして、心を落ち着かせるために深呼吸する。冷気が肺に吸い込まれ、体が冷えるのを感じた。
「よし……少し落ち着いた」
Aは瞳を閉じる。
「……ザン、勝手に話すから聞いてちょうだい。……私もね、ここ数日大変だったのよ？アルコバレーノにされて力も十分の一程度に減っちゃったの。けれど仕事はちゃんとこなさないといけないわ。だから、仕事は完璧に終わらせた。ザンに話を聞いてもらえば気持ちの整理が出来ると思ったのよ」
Aは氷にもたれ掛かるように座り小さく言葉を紡いでいく。
「ねぇ、私……今までの努力と、大切な人を同時に失ったわ……。もう……どうすればいいのかしら……」
Aは頬に伝う雫を拭う事もなく、乾いた笑みを漏らす。
「無様よね、自分でもそう感じるんだから傍から見たら更にひどい姿なんでしょうね……。だから、これ以上そんな姿をザンに晒すだなんて許されない」
愛する人に醜態を晒すなんて最悪の行為だ。他の誰でもない、A自信が許さない。
目を開き、立ち上がった。氷越しのXANXUSに額を合わせ口を開いた。合わせた額に氷の温度が移る。
「……私は遠分ここには来れない。出入り禁止になっちゃったから。私が、冷静さを欠いてしまったせいで。ザンにもノーノにも醜態を晒してしまったわ」
先程の事だ。Aも改めて思い返し顔を歪めている。
「だから、この氷が誰かに溶かされるか自然に溶けるかしなければザンとは二度と話す事が出来ない」
Aは自然に溶けることなどありえないと直感でわかっていた。だから誰かが溶かす事だけが頼りなのだが、それも可能性が低い。
「そんな少しの可能性を信じて一生待つだなんて耐えられない。最低でも十年。十年してもあなたの目が冷めなかったら、私はボンゴレを敵に回してでもあなたを助け出す。それまでにこの氷を溶かす方法を探し出すわ。だから……」
＿＿＿＿それまで待ってて。
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Rum0328(プロフ) - わかりました！ありがとうございます！ (2020年12月2日 11時) (
レス) id: e4bfb8c884 (このIDを非表示/違反報告)
NEW.Y(プロフ) - Rum0328さん» コメントありがとうございます。すみません、ただいまリメイク中でしてPart�掘�Part�困泙波鷂�開にしています。公開されるまで待っていただけると嬉しいです。 (2020年12月2日 9時) (レス) id: e10b3bfd33 (このIDを非表示/違反報告)
Rum0328(プロフ) - Part IIIにパスワードがかかっていて見れないです。どうすれば見えるのですか？ (2020年11月30日 23時) (レス) id: e4bfb8c884 (このIDを非表示/違反報告)
Ｙ(プロフ) - 今井蛍 (月洲螢)さん» ご指摘ありがとうございます。これからなおしていこうと思います！ (2017年10月22日 23時) (レス) id: c00b022e20 (このIDを非表示/違反報告)
今井蛍 (月洲螢)(プロフ) - きずいている、ではなく気づいている、ですよ。数ページに渡って間違えられています (2017年10月22日 23時) (レス) id: 2be0526190 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Y | 作成日時：2017年3月20日 23時
