道化師の仮面 No.2 (ページ19)

今日:11 hit、昨日:7 hit、合計:17,054 hit

cinquantｰquatreー過去(森本編) ページ19

．

森本side

翌日同時刻に訪れるとそのまま奥の部屋へ

その部屋にはたくさんの紙媒体が所狭しと積まれていた

カ「ざっと調べたけど、おたくの友人結構際どいことしてるんだね。」

「…。兄さんは…」

カ「あー、お兄さんは無事だよ。」

"無事"

その一言で心にのしかかってた重りが少しでも和らいだ気がした…

カ「友人さん、下っ端は下っ端だけど、人数少ない組だから、結構強気でいるみたい笑」

正直笑い事ではない

そんなやつが今まで正体を隠してそばに居たなんて…。

(…俺らも人のこと言えないか…。)

カ「…で、どうする？君は、どうしたい？」

「俺は...」

カ「なんてね、誠勝手ながらもう救出しに行ってるよ。

…最も信頼できるprofessionnelがね。」

そう言ってある端末をいじるカミカゼさん

聞こえてきたのは

ージジッ

ー通路右側と後方から2人ずつ

ーその先入り組んでるから。そう、そのまま進んで。

ー見えてきた？じゃあ手前の扉から6つめ。

ーうん。中に3人。うち1人は彼の兄だから

ー意識はない。担げる？

ーん。じゃあ、〇〇、お願い

ーー了解。

指示質問受け答えが続いた後に聞こえた

『〇〇』ってきっと誰かの名前と

何かが壊れる音

約5分後

ーー任務完了。最短ルートで戻る。

ー了解。外で待機してるから。それまで頑張って担いできて

ーカチッ

カミカゼさんが端末の電源を切った

俺の目からは知らないうちに涙が流れていた

カ「…聞いての通り、君のお兄さんは無事救出。組もほぼ壊滅状態になったよ。」

「兄さん...無事なんだ。よかった。」

お礼は…

カ「礼はいらない。」

心を呼んだかのように、
俺が紡ごうとしていた言葉をさえぎってきたカミカゼさん

カ「…だけど、それなりの報酬はとるよ。

早速だけど、何を払える？」

お金で解決できることではないと承知の上で、

そのうえで俺ができることってなんだろうと考えていた

きっとこの人の元で音を返すのがいいのだろうけれど、、

「俺...昨日から考えてて、俺ができることならって思ったけど...今考え変わった。」

カ「…。」