53:旧友 ページ4
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偶然というか、結局というか。
運良くというか、運悪くというか。
結論として、火神のリングに詰まった思い出の主、氷室辰也に遭遇。
過去の話を聞くこととなった。
『わかる、わかるよ火神』
「いや、もう吹っ切れたから良いんだよ」
『ああ、そう？』
ちょっとばかり落ちた雰囲気を戻すためか、まあただの何気ない言葉だったのか。
どちらにせよ、これでそこAだろう。
ただ、火神は全然気にしていないようだから、Aがただ浸っているだけなのだけど。
『テツヤ。オレ、ゴミ捨て行ってくるから』
「はい。じゃあボクたちは先に行ってますね」
火神のだし、そもそも男子高校生の集団。
それにスポーツをやっているだけあって、飲むし食う。
故にめちゃくちゃゴミが出る。
サポート役に徹するAは彼らの身の回りの世話をする。
まあそれなりにやることは山積みだった。
もうすぐ次の対戦が始まる黒子たちを先に送り、ゴミ捨てに向かった。
「あれ〜、なんでこんなことにいんの？」
『……え、オレのセリフ』
頭の上から、なんだか聞き慣れた声が聞こえた。
Aは顔を上げずに答えた。
誰かを確認する必要すらもなかったからだ。
「Aちん、元気〜？」
『あんまり』
「素直じゃん、気持ち悪い」
『敦はオレと征十郎で態度変えすぎ』
そう言って、みんなそんなものか、と思う。
ぽんぽん、と頭を撫でるように置かれる手に懐かしさを感じた。
彼、紫原敦は少し子供っぽいところがあるが、だからこそ正面からAを気遣ってくれた。
「それ持つから、人探し手伝って」
『はいはい。持ってくれてありがとうね』
半ば無理やり奪われたゴミ袋。
どうやらめんどくさい人探しをどうしても彼に手伝って欲しいらしい。
言葉にせずともそれがわかるから、Aも拒んだりはしないのだけど。
『それで？ どんな人を探せばいいの？』
「んーと、室ちん」
『…………敦』
はあ、とため息ついた。
そして、良くも悪くもこれが紫原だと思い返した。
だが、どうにもこれ以上の情報が得られなそうだから仕方なく頭を回す。
どうするかな、と思ったがある男が引っかかった。
『その室ちんって、氷室辰也だったりして？』
「あら？ 知ってんの？」
『さっき会ったんだよ。多分あっち』
二人で歩くとやけに目立つな、と思ったがそれは置いておいて。
紫原が氷室を探している件について、若干嫌な予感がしなくもない。
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ちさ子(プロフ) - 明後日打ったんで誤字になってて恥ずかしいです〜！！こちらこそレスありがとうございます！ (2019年12月19日 9時) (
レス) id: 62cdfd78f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん、(プロフ) - ちさ子さん» あわわわコメントありがとうございます！！ありがたいお言葉で頑張れます！ (2019年12月18日 16時) (レス) id: 97d132fcbf (このIDを非表示/違反報告)
ちさ子(プロフ) - すごか面白くて、一気に読みました！！続き楽しみすぎて眠れないです笑笑 (2019年12月18日 3時) (レス) id: 62cdfd78f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん、 | 作成日時：2019年6月1日 0時
