四話 涙 ページ6
私はある日禍野に迷いこんでしまった。
だが、陰陽師に助けられた。
(死ねると思ったのに・・・・・・。)
少し残念だった。
「あ、大丈夫です。怪我もありません。」
「それは良かった。さぁ、現へ帰りましょう。」
「あの・・・・・・。すみません、ここはどこなんですか?」
「ああ、ここは禍野。ケガレっていう化け物が住まう世界ですよ。私達が暮らしている世界が現です。」
「はぁ。」
はじめて知った。禍野と現があること。ケガレという化け物がいること。そして、日々人々を守るためにケガレと戦う陰陽師という存在があること。
(すごいな・・・。あんな怖い物と戦うなんて・・・。私にはできないよ。)
無事にAは禍野を出た。
陰陽師を知って、数日たったある日おじいちゃんに呼び出された。おじいちゃんは本家の先代の当主で今は私の親戚の叔父が当主だ。
「何でしょうか?光様。」
「A。今までお前には迷惑をかけた。」
「え?」
一瞬何を言ってるのかわからなかった。
「ごめんなA。ワシがお前を守ってやれなかったばっかりに・・・。」
「えっと光様。話が見えないのですが?」
「おおすまんな。あとワシのことはおじいちゃんと呼んでくれ。」
「はい・・・。」
「実はな、ワシ知ってたんじゃよ。お前さんがその能力に苦しみ、散々なことを言われていたことを。」
「!?」
「ワシは孫一人守れんかった。本当にごめんな。こんなワシのことをどうか許してほしい。」
「・・・・。あの、ひか、いえお祖父様が謝る事ではありません。悪いのは私なので・・・・。」
「いいや。お前さんは悪くないよ。お前さんはよく耐えてきた。」
「・・・・・・・・。(*´;ェ;`*)」
涙が出てくる。拭うが出てくる。拭っても拭っても出てくる。
「う、う、うわああああああん」
その後私は一時間泣き続けた。
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追伸
作者
Aの過去編が長くてごめんなさい。m(_ _)m次か、また次くらいに天馬をだす予定ですのでしばらくお待ちください。不甲斐ない作者で本当にすみません。m(_ _)m
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作者名:ひーちゃんz | 作者ホームページ:http://kamuitotakasugisaiko
作成日時:2021年3月4日 21時